...奥畑との結婚を切り離して考えれば...
谷崎潤一郎 「細雪」
...なぜかと言えば人間と自然とを切り離して対立させない限り...
寺田寅彦 「俳句の精神」
...従って二つを全く別に切り離して了って取り扱うことには色々の危険があるのであるが...
戸坂潤 「技術の哲学」
...だから日本に於ける唯物論哲学も諸外国の唯物論研究との対比と切り離して理解されてはならぬ...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...それは別に切り離して...
内藤湖南 「支那目録學」
...切り離してしまえるものでないと思いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...そのうちの安全な部分丈(だけ)を切り離して小冊子に纏(まとめ)たらどんなものだらうといふ新案を提出した...
夏目漱石 「『煤煙』の序」
...上下の軸(ぢく)を切り離して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...雪の音を外界から切り離して抽象的に詠むことは作者以前には蓋し無かつたであらうし...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...実際の戦線を一部切り離してきたように...
牧逸馬 「戦雲を駆る女怪」
...幼(いとけな)き日の自分をその黒門と切り離して想(おも)い起すことは出来ない...
水上滝太郎 「山の手の子」
...及び問題を愚痴(ぐち)雑駁(ざっぱく)なる附随物から切り離して...
柳田國男 「地名の研究」
...誰もが生から詩を切り離しては...
山之口貘 「詩とはなにか」
...さもなくば動物を人間から切り離して英雄化しているものが多いのに「荒野の呼び声」はファブルやシートンに近いリアリズムをもつて動物の世界を描き...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...(この事件は、ただ市井(しせい)の無頼や押込みなどが頻々と起した些々(ささ)たる小事件とのみは観(み)られず、またその小事件だけを、切り離して、裁決することは出来ないし、なお将来の治政上にも、何の戒めにも、善策にもならないと信じる...
吉川英治 「大岡越前」
...それとは切り離して答えた...
吉川英治 「新書太閤記」
...多くを切り離して重要な一部分を示すという演り方...
和辻哲郎 「エレオノラ・デュウゼ」
...この像を天平から全然切り離してしまうのも同様に考えものである...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
便利!手書き漢字入力検索