...彼らは一人々々切り離して観察すれば...
伊丹万作 「思い」
...いつも事務所の仕事と自分の冗談をキチンと切り離しておくほどバカに気をつけていました...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「古書の呪い」
...そうしてそれだけを全体の民族生活とその歴史とから切り離して考え...
津田左右吉 「日本精神について」
...しかしここでは心や精神と切り離して感覚を考えているらしい...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...そのように都合好く切り離して了うことが許されないのは...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...この二つの問題が全く独立に切り離して提出されうる...
戸坂潤 「科学論」
...そして多分それは暫く前のわが国に於けるロマンティークから切り離しては理解されないだろう...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...だから日本に於ける唯物論哲学も諸外国の唯物論研究との対比と切り離して理解されてはならぬ...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...之を社会科学と切り離してさえ充分な観点を失って了うということを注目しなければならない...
戸坂潤 「辞典」
...全然機械的に犯罪者を自分から切り離してしまう...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...母から浜地のことだけを切り離して尋ねられると...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...それにしても日本人のほとんど大部分の人が生殖と性欲とを切り離して取り扱っている現状はなんという嘆かわしいことでしょう...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...そのうちの安全な部分丈(だけ)を切り離して小冊子に纏(まとめ)たらどんなものだらうといふ新案を提出した...
夏目漱石 「『煤煙』の序」
...軸(ぢく)から切り離して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「何故胎児が附属物だ」と云ふのに答へて私は「腕は切り離しても単独に何の用も些(すこ)しの生命も持ちませんが胎児は生命を持ち得ると云ふ相違丈けはあります」と一寸語を切ると大急ぎで此処を逃かしてはと様に切込んで来様としますから私も直(ぢき)語を続けましたの...
原田皐月 「獄中の女より男に」
...彼の作品を單なる印象主義のそれから切り離してゐると言はなければなりません...
堀辰雄 「プルウストの文體について」
...さもなくば動物を人間から切り離して英雄化しているものが多いのに「荒野の呼び声」はファブルやシートンに近いリアリズムをもつて動物の世界を描き...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...未亡人の左の肩から掛けられた繃帯を一気に切り離して...
夢野久作 「一足お先に」
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