...あの家と切り離して保存する事も出来ない事はないが...
芥川龍之介 「拊掌談」
...と云ふ風に切り離しては考へられないのです...
伊藤野枝 「書簡 大杉栄宛」
...その値段から切り離して持前の味のみを味はひ度(た)いと言つてゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...いわば人間それ自身というものが決して因縁を切り離してものをすることはできないものであるということを十分に考える必要があると思います...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...盜まうと考へて靜かに雜誌から切り離してゐたら...
太宰治 「思ひ出」
...私は父と切り離すことが出来ましょうか?」「死という奴が切り離してくれたよ!」と侯爵が言った...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...なぜかと言えば人間と自然とを切り離して対立させない限り...
寺田寅彦 「俳句の精神」
...そして多分それは暫く前のわが国に於けるロマンティークから切り離しては理解されないだろう...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...その環境の選択方から切り離して...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...それからこうした客観的な何等かの組織(物質的でも観念的でもいい)から切り離して理解された限りの主観的な技能や知能も亦...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...首を切り離してくれと弱い声で訴えた...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...それらの複雑な現象から切り離して調べるには...
中谷宇吉郎 「硯と墨」
...どうしてもこの兄と家庭の兄とを二つに切り離して考える訳には行かなかった...
夏目漱石 「行人」
...少なくとも両(ふた)つのものを綺麗(きれい)に切り離して...
夏目漱石 「道草」
...目だけ切り離してみにくいものなのだそうです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...その一つ一つを切り離して...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...(この事件は、ただ市井(しせい)の無頼や押込みなどが頻々と起した些々(ささ)たる小事件とのみは観(み)られず、またその小事件だけを、切り離して、裁決することは出来ないし、なお将来の治政上にも、何の戒めにも、善策にもならないと信じる...
吉川英治 「大岡越前」
...最初の接吻も……すべて黒吉の周囲から「葉子」を切り離しては考えられないのだ...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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