...手土産に切り花を一束提げて井谷の家まで附き添って行き...
谷崎潤一郎 「細雪」
...いろいろ問答をしてそこに出陳されている切り花を点検した結果...
寺田寅彦 「錯覚数題」
...武井さんに頼んで草花の鉢や切り花などを病院の近くの草花屋から買つて來て貰つた...
南部修太郎 「病院の窓」
...私はおりこうな人なのにほんとにおりこうな人なのに私は私の気持ちをつまらない豚のやうな男達へおしげもなく切り花のやうにふりまいてゐるんです...
林芙美子 「蒼馬を見たり」
...それともキャラバン今晩の舞踏曲は……さあまだあと三杯もあるしっかりしているかってええ大丈夫よ私はお悧巧(りこう)な人なのに本当にお悧巧なひとなのに私は私の気持ちをつまらない豚のような男達へおし気もなく切り花のようにふりまいているんですああカクメイとは北方に吹く風か――さてさてあぶない生胆(いきぎも)取り...
林芙美子 「新版 放浪記」
...切り花がどうなったか聞けませんでしたが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...切り花も花瓶に飾られ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...どうせのことに切り花を眺めます...
牧野信一 「趣味に関して」
...時々市中の花店へ切り花として出ていた...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...さっきそちらの部屋に切り花が届いた刻限...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...切り花をいれてかえりました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...もうソロソロ八時だから竹藪の小みちを通って昇さんがここに来る頃です昇さんはうちのお隣りの花を育てる農園の一人息子です私より二つ年上だから今十九で私とは小さい時からの仲良しで昼間はお父さんの手伝いで温室の手入れや市場への切り花の荷出しで働きながら夜間の学校に通っている昇さんは毎朝のようにお父さんにかくれて温室の裏をまわって垣根の穴をソッと抜け竹やぶの径を小走りに私のところに来てくれます「光ちゃんよ...
三好十郎 「詩劇 水仙と木魚」
...手にした切り花を仏壇に供え...
矢田津世子 「父」
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