...行く手に黒ずんで見える楡(にれ)の切り株の所まで腰から下まで雪にまみれてたどり着くと...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...そして懐中からいつものスケッチ帳を取り出して切り株の上に置いた...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...切り株の上からそのまま取って腰にぶらさげた...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...松は三本とも大きい切り株ばかり残ってるが...
伊藤左千夫 「落穂」
...異樣な木の切り株が熊のうづくまつた形になつてゐた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...もっときれいな菌類が蝶のようにまた貝のように――植物であるメクラ貝だ――切り株をかざる...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...その切り株を夥(おびただ)しく燃やして...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...三毛と玉(たま)とは縁側の踏み台になっている木の切り株の上に並んで背中を丸くして行儀よくすわっている...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...藤野は他人の番の時には切り株に腰をかけたり草の上にねころんだりしていつものように考え込んでいるが...
寺田寅彦 「花物語」
...木の切り株の上にのつて...
戸川秋骨 「道學先生の旅」
...鼻の切り株を乱切し...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...その節くれ立った木の切り株のような男と一緒に行ったんだ...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...『何をこのむく犬め』と、白水はいきなり怒鳴りつけて、そこにあった椅子(いす)を振り上げかけたが、切り株が止めた...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...小林は掘り出した切り株の如く「飛んでもねえ世の中」を渡っていた...
葉山嘉樹 「坑夫の子」
...あのアルザスの太った切り株野郎は? デルフィーヌ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...木の切り株のうへに坐つて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...切り株に腰かけた邦夷が塑像のように堅くなって見送っている...
本庄陸男 「石狩川」
...ただその切り株だけが生存し...
牧野富太郎 「植物一日一題」
便利!手書き漢字入力検索