...雄蕋のある花を皆な切り捨てゝ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...その大切な武器を惜しげもなく切り捨てたところを見ると...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...……空たかくべんたういたゞく光あまねく御飯しろく女房に逃げられて睾丸を切り捨てた男――その男が自身の事をしやべりつゞけた...
種田山頭火 「行乞記」
...いかに多くのものが切り捨てられたかがわかる(わが国での検閲の切断は別として)...
寺田寅彦 「映画芸術」
...切り捨てた世界をもいっしょに押し縮めたようなものを収めたくなるのである...
寺田寅彦 「カメラをさげて」
...容赦なく切り捨てよう...
豊島与志雄 「白藤」
...ほんとうの自分によって切り捨てられたる自分...
中井正一 「美学入門」
...次から次に切り捨てていく時間の構造を実に立派に...
中井正一 「美学入門」
...それが吉田首相の大英断によって大幅に切り捨てを行ない...
中谷宇吉郎 「亡び行く国土」
...前後を切り捨てた上...
夏目漱石 「思い出す事など」
...事実に伴なう情操は切り捨てる習慣である...
夏目漱石 「三四郎」
...切り捨てなければならないほど世間が切迫しているのだからしかたがない...
夏目漱石 「三四郎」
...第一番にその細引の切り捨てた端も捜し度いし...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それに反する事実が切り捨てられた派生的言葉の中になお多く存在し続けているということではなかろうか...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...最後に切り捨てるつもりだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...短く切り捨ててある髪の裾(すそ)のそろったのが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...昔の日に美しかった名残(なごり)の髪を切り捨て後ろ梳(ず)きの尼額になったために...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ところでこのように肩の動きによって表情するということも「能」の動作が全然切り捨て去ったところである...
和辻哲郎 「文楽座の人形芝居」
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