...座敷箒の箒の部分を切り捨てたお粗末な杖である...
梅崎春生 「狂い凧」
...かの百右衛門を一刀のもとに切り捨てるのは最も易(やす)い事ですが...
太宰治 「新釈諸国噺」
...切り捨てた世界をもいっしょに押し縮めたようなものを収めたくなるのである...
寺田寅彦 「カメラをさげて」
...」切り捨てるように云い放って...
豊島与志雄 「好意」
...容赦なく切り捨てよう...
豊島与志雄 「白藤」
...ほんとうの自分によって切り捨てられたる自分...
中井正一 「美学入門」
...次から次に切り捨てていく時間の構造を実に立派に...
中井正一 「美学入門」
...声が一種切り捨てられない夢幻的な情調を構成するのは是が為ではないでしょうか...
「木下杢太郎著『唐草表紙』序」
...事実に伴なう情操は切り捨てる習慣である...
夏目漱石 「三四郎」
...浴衣は秋草を染め出した中形で、なか/\に粹(いき)なものですが、袖を半分から下、刄物で切り捨て、下の方には物凄いほど血が飛沫(しぶ)いてをります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...血の附いた袖の端を切り捨て...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ぼくは自分のなかから切り捨てることはできない」と...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「判決」
...ことさらに長き黒髪を切り捨て...
福田英子 「妾の半生涯」
...単に切り捨てたり取り払ったりするだけで秩序ができるものではない...
三木清 「人生論ノート」
...短く切り捨ててある髪の裾(すそ)のそろったのが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...詠嘆(えいたん)を口吻(こうふん)から切り捨てて...
吉川英治 「新書太閤記」
...彼は小さいもう一つの悩みを――公朝にも打明けた乳児のような心の奥の泣き声を――切り捨てなければいけないと思っている...
吉川英治 「源頼朝」
...意味の少ない動作は切り捨てるほかはない...
和辻哲郎 「文楽座の人形芝居」
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