...金があれば田舎へすつ込んで鶏でも飼つてこの反動期を切り抜けるんだがなア...
武田麟太郎 「現代詩」
...この時局下を切り抜けるためには何とかしてその位置に齧(かじ)りついているより仕方がないこと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...とても切り抜けることができないので...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...この困難を切り抜けるために持ち出された一つの今から見て奇抜な考えは...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...を切り抜けるための資本主義の最後の手段である処の...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...もう一度切り抜ける...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...いかにしてこの危機を切り抜けるかという問題で...
中谷宇吉郎 「亡び行く国土」
...切り抜ける手はいくらもあるが...
夏目漱石 「虞美人草」
...とうてい余の手際(てぎわ)では切り抜ける訳には行かぬ...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...しかし津田はこれでどうかこうかその場だけを切り抜ける事ができた...
夏目漱石 「明暗」
...万事は結局うまく切り抜けるだろう...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...切り抜けるかもしれないし...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...難場を切り抜けるだけの心支度をする外はないのだった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...これも急場を切り抜けるためのアルバイトではなかったろうか...
武者金吉 「地震なまず」
...どうしてこゝを切り抜けるか...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...惨憺(さんたん)たる逆境を今――いかに切り抜けるかに一人苦しんでいたのが...
吉川英治 「新書太閤記」
...一度霧のため視界が遮られたがラジオコンパスの助けで切り抜けることができた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...私にとっては一つの憂愁を切り抜ける事はいくらかの成長になります...
和辻哲郎 「ある思想家の手紙」
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