...人々は振返って自然から今切り取ったばかりのようなこの男を見送った...
有島武郎 「カインの末裔」
...童子の衣服は真珠貝を切り取ったもの...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...その切り取った腹腔(ふっこう)のところから...
海野十三 「時限爆弾奇譚」
...それは茎の根元から切り取った生け花らしいもので...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...丸ビルの如き切り取ったような四角のものもあってよかろうが...
高浜虚子 「丸の内」
...切り取った邪神の手は毛の荒い野猪(いのしし)の腕であった...
田中貢太郎 「殺神記」
...その事実上の歴史的発達に応じて夫々の実在単位を切り取ったその実在単位を...
戸坂潤 「科学論」
...枝葉を切り取った幹だけが地面に転っていた...
豊島与志雄 「楠の話」
...容赦なく切り取った...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...自然人生のうちから面白い場面を切り取った写真を...
豊島与志雄 「ヒューメーンということに就て」
...それに鋏(はさみ)で肉を切り取ったんですってね...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...桟(さん)を切り取ったり...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...切り取った赤い端っこを...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...こうして切り取った半分の頭を...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...その頃正三の齲(むしば)歯を切り取った厭な機械の音に似てゐた...
原民喜 「恐怖教育」
...肝臓などを切り取った...
平光吾一 「戦争医学の汚辱にふれて」
...そんなものを残らず南瓜の中へ詰めて前に切り取った頭の処をピタリと蓋(ふた)にしてその上を竹の皮か何かで十文字に縛ります...
村井弦斎 「食道楽」
...御当家で切り取った岩倉城のごときもござりまするし...
吉川英治 「新書太閤記」
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