...啖呵(たんか)を切り出した所は豪勢だがの...
芥川龍之介 「鼠小僧次郎吉」
...僅かに残光(ざんこう)が窓枠(まどわく)の四角な形を切り出していたが...
海野十三 「キド効果」
...「早速(さっそく)ご用件を承(うけたまわ)りましょう」「はァ有難とう存じます」婦人は帆村の切り出し方の余りに早いのにちょっと狼狽(ろうばい)の色を見せたが...
海野十三 「爬虫館事件」
...仕打はとうと切り出した...
薄田泣菫 「茶話」
...それは、まだ子供のこととて、羊羹(ようかん)の折を道具箱にしたもので、切り出し、丸刀、鑿(のみ)、物差(ものさし)などが這入(はい)っていた...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...風邪にすぐ効く素晴らしい薬があるが」と切り出したら...
橘外男 「葛根湯」
...と云わんばかりに杉が切り出した...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...自分の方からそう切り出してもいいのでした...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...」とスタンフォードは切り出し...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...「おまえだけは笑ったりなんかしないね! おれは……自分の懺悔(ざんげ)を……シルレルの喜びの頒歌(うた)でもって切り出したいのだ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...青木は暫く考えてから、切り出した...
豊島与志雄 「擬体」
...と真正面からわたくしは切り出しました...
豊島与志雄 「死因の疑問」
...女はますます切り出し悪(にく)くなる...
夏目漱石 「虞美人草」
...木曾の御領林から切り出した檜材で建てたと噂されてゐた大きな寢殿造の建物なども見たが...
野上豐一郎 「桂離宮」
...こんな調子に切り出したのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...こう切り出します...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――お嬢さんの敵(かたき)を取らなきゃなりません」平次は注意深くこう切り出しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「貴方はニュシンゲン夫人を良くご存知ですか? ラスチニャックさんを彼女にお引き合わせ出来たらと思いますのよ」彼女はダジュダ侯爵に切り出した...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
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