...その客はここらが切り上げ時だと見たのだらう...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...二圓餘りし金、四十錢を二人の女に祝儀にやりたれば、餘す所は、わづかに一圓六十錢、ぐず/\して居れば、又一人來さうな氣色なれば、已むを得ず、切り上げて眠る...
大町桂月 「春の筑波山」
...私はその時心の中でもうこんな淋しい逗子の一人住いを切り上げて...
橘外男 「逗子物語」
...暗い田舎を切り上げて...
橘外男 「逗子物語」
...その日も私は昼から店を切り上げて二人の子供にせがまれて金魚の冬籠(ごも)りの池を掘るべく親子で泥んこやをやっている真っ最中であった...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...もう簡単に切り上げますが...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...今度はこれで切り上げてともかく日本へ帰りたいという気が...
谷譲次 「踊る地平線」
...会社の方が暇だったので一時間程早く切り上げて...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...そこで切り上げて帰っていった...
豊島与志雄 「庶民生活」
...早々に切り上げてホテルへ帰ってきた...
中谷宇吉郎 「アラスカ通信」
...それでなければこの問題をここで切り上げて下さい...
夏目漱石 「こころ」
...好(い)い所で切り上げたという意識があるべき筈(はず)であるのに...
夏目漱石 「それから」
...好い加減に酒を切り上げて見たが...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...お時は果して話をそこで切り上げなかった...
夏目漱石 「明暗」
...これっきりで大黒屋を切り上げました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...平次は此處を宜い加減に切り上げて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あとひかず早く切り上げて帰宅...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...わりに早く切り上げてねる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
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