...新蔵はいよいよ自分とお敏との生死の分れ目が近づいたような...
芥川龍之介 「妖婆」
...…………怖い夢だったの」「怖い夢だった」彼女の頬(ほお)は、入日時(いりひどき)の山脈の様に、くっきりと蔭(かげ)と日向(ひなた)に別れて、その分れ目を、白髪(しらが)の様な長いむく毛が、銀色に縁取(へりど)っていた...
江戸川乱歩 「火星の運河」
...幸と不幸との分れ目でしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...アメリカでは樹枝の分れ目に細い鉄の棒を捻(ね)じ込み...
中谷宇吉郎 「雪」
...サア爰(ここ)が官商分れ目だ...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...この分れ目まで来て...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...手でさわると二つの分れ目にあたる中央部はズーッと凹んで居る)を...
宮本百合子 「暁光」
...左へ折れ余目(あまるめ)に達する線との分れ目である...
柳宗悦 「現在の日本民窯」
...極楽の分れ目」という坊主の説教をそのままに...
夢野久作 「少女地獄」
...定(きま)って相互のもつれは論理と心理の判断のつかぬ分れ目で行われ...
横光利一 「スフィンクス(覚書)」
...乾坤(けんこん)一擲(てき)のこの分れ目は...
吉川英治 「三国志」
...自分もあの戦いの分れ目はその一挙にあったと観ておった...
吉川英治 「三国志」
...大乱が起るか否かの――大きな分れ目と思えば...
吉川英治 「新書太閤記」
...一生涯浮沈(ふちん)の分れ目……」自分の手で入れた書類が...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...日本の分れ目を握っていて...
吉川英治 「宮本武蔵」
...分れ目を持つことになる...
吉川英治 「宮本武蔵」
...當山の開祖傳教大師の遺骨を納めてあるといふ淨土院へゆく路と四明ヶ嶽へ行く路との分れ目の所に一軒の茶店のあるのが眼についた...
若山牧水 「樹木とその葉」
...当山の開祖伝教(でんぎょう)大師の遺骨を納めてあるという浄土院へゆく路と四明ヶ嶽へ行く路との分れ目の所に一軒の茶店のあるのが眼についた...
若山牧水 「青年僧と叡山の老爺」
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