...場主までわざわざ函館(はこだて)からやって来た...
有島武郎 「カインの末裔」
...よく鉱物(こうぶつ)の標本(ひょうほん)を入れるのに使う平べったい円形(えんけい)のボール函(ばこ)で...
海野十三 「赤外線男」
...彼はチョッキのポケットから燐寸函ぐらいの懐中電灯をとりだした...
海野十三 「流線間諜」
...一に三函の湯と稱す...
大町桂月 「常磐の山水」
...この外函であります...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...したがって一九一七年に海中に投ぜられましたこの函が二十九年間の歳月を海中に漂うてようやく到着いたしましたのが...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...例の網棚のボール函包みであった...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...若い良人(おっと)はお礼ごころに巻煙草の函を老紳士の方へさしのべて...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「ペルゴレーズ街の殺人事件」
...海から近づいて行く函館の山腹の街の灯は...
寺田寅彦 「札幌まで」
...古い包紙やボール函や封筒なども棄てずに取っておいて使った...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...函の中へ手を入れると...
直木三十五 「南国太平記」
...いわば函数的である...
中井正一 「レンズとフィルム」
...砂函とインキ壺を入れる正方形の枡穴があって...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...そこには赤い郵便函(ポスト)が...
平出修 「公判」
...ブダペスト局の私書函には「淋しき独身者ドュ・コレル」宛の「優雅なる女性」からの返事が五十三通未開封のまま溜っていたし...
牧逸馬 「生きている戦死者」
...環境の函数にほかならぬ...
三木清 「哲学入門」
...スポンと郵便函(ゆうびんばこ)へ投(な)げ込(こ)みました...
宮沢賢治 「紫紺染について」
...三角函数が展開されたように……高次方程式の根(こん)が求められた時の複雑な分数式のように……薄黄色い雲の下に神秘的なハレーションを起しつつ...
夢野久作 「木魂」
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