...凡て究竟の意味で出鱈目に過ぎない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...泥棒はそれが出鱈目に教わったお経を読んでいるのだとは気がつきませんから...
宇野浩二 「でたらめ経」
...「この出鱈目にして無恥厚顔なる現市長一派に対し...
海野十三 「深夜の市長」
...このごろ覚えた言葉を出鱈目に呟いただけの事であるが...
太宰治 「お伽草紙」
...このごろ覺えた言葉を出鱈目に呟いただけの事であるが...
太宰治 「お伽草紙」
...出鱈目にやったことではなくて...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「無駄骨」
...信一は出鱈目に訊問を始める...
谷崎潤一郎 「少年」
...そして、鉢巻をしめて高座へ上って、手をかざして、延び上りながら品川沖を、見渡せばハリスや、ハリス帆をハリス煙をハリス、黒船が来たっ、こりゃ、ばかりで腰が抜け見たっ、こりゃ、ばかりで胆つぶれと、唄いながら、出鱈目に、踊り出した...
直木三十五 「南国太平記」
...私は出鱈目に答へた...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...二人出鱈目に甲府まで來てしまつた...
林芙美子 「あひびき」
...出鱈目に湯の宿を探して泊つた旅館だけれども...
林芙美子 「あひびき」
...ひどく出鱈目に手足を動かし...
久生十蘭 「キャラコさん」
...「なあに自殺するつもりでいろんなものを出鱈目に飲んでやったんだ...
久生十蘭 「黒い手帳」
...急ぎ出鱈目に掻き集めて...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...人の心が銘めい出鱈目に突っ走っている際だから...
牧逸馬 「双面獣」
...出鱈目に走り廻った...
牧逸馬 「土から手が」
...何ともつかぬ悶々の情を誰にともなく出鱈目に書いた手紙ともつかぬ反古である...
牧野信一 「熱い風」
...梯子段が出鱈目にジクザクとしてゐるクルマの裏側を夢中で滑り落ちるのである...
牧野信一 「沼辺より」
便利!手書き漢字入力検索