...凡て究竟の意味で出鱈目に過ぎない...   
阿部次郎  「三太郎の日記 第三」 
...あのひとはご自身のそんな出鱈目に...   
太宰治  「斜陽」 
...その古い大木がまた出鱈目に枝を張って...   
谷譲次  「踊る地平線」 
...歩道には大きな自然石が出鱈目に敷かれて...   
谷譲次  「踊る地平線」 
...信一は出鱈目に訊問を始める...   
谷崎潤一郎  「少年」 
...おしまいのほうがきっと出鱈目になっちまうんですわ...   
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」 
...そして、鉢巻をしめて高座へ上って、手をかざして、延び上りながら品川沖を、見渡せばハリスや、ハリス帆をハリス煙をハリス、黒船が来たっ、こりゃ、ばかりで腰が抜け見たっ、こりゃ、ばかりで胆つぶれと、唄いながら、出鱈目に、踊り出した...   
直木三十五  「南国太平記」 
...その出鱈目にも相当に根拠はあるのです...   
中里介山  「大菩薩峠」 
...元の出鱈目に戻って了う...   
中島敦  「南島譚」 
...全く出鱈目に描いたものではないのであろう...   
中谷宇吉郎  「『雪華図説』の研究」 
...二人出鱈目に甲府まで來てしまつた...   
林芙美子  「あひびき」 
...一人で出鱈目に吹いて遊びました...   
林芙美子  「蛙」 
...出鱈目に雪が吹きつけた...   
葉山嘉樹  「坑夫の子」 
...ひどく出鱈目に手足を動かし...   
久生十蘭  「キャラコさん」 
...人の心が銘めい出鱈目に突っ走っている際だから...   
牧逸馬  「双面獣」 
...何ともつかぬ悶々の情を誰にともなく出鱈目に書いた手紙ともつかぬ反古である...   
牧野信一  「熱い風」 
...樹木雑草が出鱈目に植っているだけである...   
正宗白鳥  「弔辞(室生犀星)」 
...出鱈目に酒を飮んで來た事...   
若山牧水  「酒と歌」 
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