...ばかが……恥さらしなまねをしやがって……顔を洗って出直して来い」そういって倉地は捨てるように葉子を寝床の上にどんとほうり投げた...
有島武郎 「或る女」
...また出直して来てもいゝんですけれど...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...始めからまた出直しの已(や)むなき仕儀とはなった...
海野十三 「軍用鼠」
...また出直してこいといった調子...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...もう一度出直して第二次的な土地を廻ってみることにしても...
谷譲次 「踊る地平線」
...お松は伝馬に乗って岸へ行くために通(かよ)い口(ぐち)から出直して...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分だけは提灯をさげて橋の方へ出直しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...ケロリとして出直して来る奴だと思いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...出直して来て御父さんに御目に掛る方が好いでしょう」と立ちにかかった...
夏目漱石 「それから」
...じゃ一度熊本へ帰ってまた出直してくるさ」「出直して来ちゃ気が済まない」「いろいろなものに済まないんだね...
夏目漱石 「二百十日」
...馬鹿野郎」「もう一度出直して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いずれまた今晩でも出直して来るんじゃ」「よござんすよ...
広津柳浪 「今戸心中」
...明日から出直して...
牧野信一 「心象風景」
...支へては出直し、間違へては歩調を直して、飽かずに續けてゐたのであるが、まつたくそれは柳に飛びつく蛙のやうな熱心ぶりで、窓の中のわたしの方がいつの間にか速かに聞き覺えて、そつと細い口笛で合奏しようとしても、一向辻妻さへ合はなかつた...
牧野信一 「緑の軍港」
...明朝薬礼(やくれい)を持って改めて出直して来さッしゃい」と...
吉川英治 「江戸三国志」
...出直してみたいんだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...またひそかに出直して行つたと見える...
若山牧水 「木枯紀行」
...もう一度出直して来なくてはいかぬと私は思った...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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