...往来に向いて出格子(でごうし)の窓などがあり...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...太い角材を惜しげもなく使った頑丈(がんじょう)な出格子(でごうし)...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...自由に手の入るだけの荒い出格子(でごうし)の奥に硝子戸(ガラスど)が立っていて...
近松秋江 「霜凍る宵」
...黒塗の出格子窓から射しこむ陽の光が...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...このへんは寺や屋敷だけの町で、黒門に出格子窓...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...二階はいかめしい出格子になり...
堀辰雄 「ふるさとびと」
...御蔵前の門倉だ」長屋門の出格子から...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...紅(べ)ン殻(がら)色の出格子(でごうし)のうちから...
吉川英治 「宮本武蔵」
...すぐ近くに、汐(しお)のさす黒い堀が通っているので、出格子だの、紅燈の下だのには、よく見ると、船虫や河蟹(かわがに)がぞろぞろ這っていて、それが生命取(いのちと)りのさそりという妖虫のようにうすきみ悪いが、無数の白粉の女の中には眉目美(みめよ)いのも稀にあって、中には、もう四十にちかい容貌に、鉄漿(かね)を黒々つけ、比丘尼頭巾(びくにずきん)にくるまって、夜寒を喞(かこ)ち顔でいるなど、なかなかもののあわれも蕩児(とうじ)の心をそそるのであった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...渋(しぶ)で塗った三間の出格子に...
吉川英治 「宮本武蔵」
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