...僕の顔は出来損いですよ...
有島武郎 「星座」
...この出来損いの人造人間に閣下が人間に対するような言葉をおかけにならぬように」「うむ...
海野十三 「十八時の音楽浴」
...ぼくのような出来損いのもくねじの人生を考えてくださる...
海野十三 「もくねじ」
...一見すると宛然(さながら)潜水夫の出来損いのような恰好だ...
江見水蔭 「月世界跋渉記」
...映画女優の出来損いそのものであった...
太宰治 「パンドラの匣」
...笑いの出来損いのような痙攣を起す...
谷崎潤一郎 「蘿洞先生」
...実証的実験的技術的精神と歴史的発達法則の認識とを目標とするものであり(「学のための学」などというのは単にその出来損いの一例に過ぎないのだ)...
戸坂潤 「再び科学的精神について」
...また出来損いの「大岡政談」でも見ていることだろう...
中里介山 「大菩薩峠」
...まるで出来損いのお茶番だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...またたびで賽(さい)の目をちょろまかそうという三下奴(さんしたやっこ)の出来損いにやれる芸当じゃございません...
中里介山 「大菩薩峠」
...寒山拾得の出来損いだろうなんぞと悪口を叩かれるので...
中里介山 「大菩薩峠」
...傍人(ぼうじん)が泣かんでも出来損いの御母さんとは云われぬ...
夏目漱石 「写生文」
...自分のように出来損いの木像は仏師屋の隅で虫が喰うまで白木(しらき)のまま燻(くすぶ)っていても遺憾(いかん)はないが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...なにかの絵にあった水(みず)の精(せい)の出来損いのような...
久生十蘭 「春雪」
...こんなよくできた出来損いなど...
久生十蘭 「春の山」
...恐ろしく出来損いのマルテといった恰好の自分...
堀辰雄 「卜居」
...――この出来損いの唐茄子(とうなす)野郎などと呼び...
山本周五郎 「長屋天一坊」
...円満(まる)く行かぬ筈はない……と見込みを付けましたのが猪口兵衛の一生の出来損い...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
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