...万葉詩人の「詠水江浦島子歌」に曰く、春日之、霞時爾、墨吉之、岸爾出居而、釣船之、得乎良布見者、古之事曽所念、水江之、浦島児之、堅魚釣、鯛釣矜、及七日、家爾毛不来而、海界乎、過而榜行爾、海若、神之女爾、邂爾、伊許芸※、相誂良比、言成之賀婆、加吉結、常代爾至、海若、神之宮乃、内隔之、細有殿爾、携二人入居而、老目不為、死不為而、永世爾、有家留物乎、世間之、愚人之、吾妹爾、告而語久、須臾者、家帰而、父母爾、事毛告良比、如明日、吾者来南登、言家礼婆、妹之宮答久、常世辺爾、復変来而、如今、将相跡奈良婆、此篋、開勿勤常、曾已良久爾、堅目師事乎、墨吉爾、還来而、家見跡、宅毛見金手、里見跡、里毛跡金手、恠常、所許爾念久、従家出而、三歳之間爾、墻毛無、家滅目八跡、此筥乎、開而見手歯、如本来家者将有登、玉篋小披爾、白雲之、自箱出而常世辺、棚引去者、立走、叫袖振、反側足受利四管、頓、情消失奴、若有之、皮毛皺奴、黒有之、髪毛白斑奴、由奈由奈波、気左倍絶而、後遂、寿死祈流、水江之、浦島子之、家地見、此物語のはじめて、我国史に見えしは、『日本書紀』なる可し...
高木敏雄 「比較神話学」
...畑に面したふた間(ま)つづきの出居(でい)の間の...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...これもまた帰るなり出居(でい)の敷莚(しきむしろ)に寝ころがってしまった...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...さっそく上の谷戸へ行き、出居の敷莚に、肱枕でひだるそうにうたた寝をしているのをひき起し、言われたとおりの口上を述べると、大炊介という貧郷士は、これは異なことをうけたまわるものかな...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...出居(でい)の敷莚に胡坐をかいているやつがいる...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...一方は出居(でい)の間...
久生十蘭 「西林図」
...おどろに荒れた出居(でい)の土間に...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...またいわく小屋に小馬を入れ戸を闔(とざ)して内に横(よこさし)外に懸金(かけがね)をさし置くに毎(いつ)も小馬が戸外に出居るを不思議と主人が窺(うかが)うに小馬まず自ら(さし)を抜き嘶くと...
南方熊楠 「十二支考」
...『根本説一切有部毘奈耶破僧事(こんぽんせついっさいうぶびなやはそうじ)』十八から十九巻に竟(わた)って、長々と出居る...
南方熊楠 「十二支考」
...いわゆる出居(でい)は拡張せられて客座敷というものができた...
柳田国男 「木綿以前の事」
...出居・奥座敷・離れの四畳半という所まで...
柳田国男 「雪国の春」
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