...かれはまた第二軍の写真班の一員として従軍した原杏花(はらきょうか)の従軍記のこのごろ「日露戦争実記」に出始めたのを喜んで読んだ...
田山花袋 「田舎教師」
...四月末頃にはそろ/\螢が出始めて五月の半ば頃にはそれが盛りであつた樣に思ふ...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...処で不良華族のエロティシズムと平行して赤い華族が出始めた...
戸坂潤 「社会時評」
...彼女はまた表庭に出始めた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...咳(せき)が出始めたという者...
中島敦 「文字禍」
...六本の大枝から小枝が出始めるのである...
中谷宇吉郎 「『雪華図説』の研究」
...急にはけ口を得て迸(ほとばし)り出始めたような感じを周囲に与えておられた...
中谷宇吉郎 「寺田先生の追憶」
...もう出始めた街の人達...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...声が漸く本調子出始め気持よく...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...夕刊の初版が出始めた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の川」
...七の一三田の創作「贅六」が新聞に出始めたのは其の月の末だつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...フランスのドーデのものの英訳などが出始めたので...
柳田国男 「故郷七十年」
...不意に出始めて来るのである...
横光利一 「欧洲紀行」
...実にこの知性というヨーロッパの問題が出始めて以来というものは...
横光利一 「スフィンクス(覚書)」
...藩の御困窮を開く一つの途だ)と云って激する者が出始めていたのであった...
吉川英治 「鬼」
...出始めるとまた、容易におさまらない咳であった...
吉川英治 「源頼朝」
...今度岡倉一雄(おかくらかずお)氏の編輯で『岡倉天心全集』が出始めた...
和辻哲郎 「岡倉先生の思い出」
...『新生』が出始めた時分に...
和辻哲郎 「藤村の個性」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??