...そのうちにとうど浜寺のこと出始めましてん...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...四月末頃にはそろ/\螢が出始めて五月の半ば頃にはそれが盛りであつた樣に思ふ...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...咳(せき)が出始めたという者...
中島敦 「文字禍」
...その出始めの状態を示すものである...
中谷宇吉郎 「『雪華図説』の研究」
...論文が出始めたのは...
中谷宇吉郎 「老齢学」
...火球が酸化のためにどれくらいの温度になった時に火花が出始めるかを見るのは一寸厄介である...
中谷宇吉郎 「線香花火」
...そうすると松葉火花が盛んに出始めるのであるが...
中谷宇吉郎 「線香花火」
...急にはけ口を得て迸(ほとばし)り出始めたような感じを周囲に与えておられた...
中谷宇吉郎 「寺田先生の追憶」
...もう出始めた街の人達...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...声が漸く本調子出始め気持よく...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...冬の持病である散歩の出来ない病気が出始めて...
牧野信一 「西瓜喰ふ人」
...自働車が出て呉れねばよいがと思つたがこれは又しつきりなしに出始める...
横光利一 「悲しめる顔」
...実にこの知性というヨーロッパの問題が出始めて以来というものは...
横光利一 「スフィンクス(覚書)」
...由良には自信が出始めて来ているのだ...
横光利一 「馬車」
...五万円という会社が出始めたりしているよ...
横光利一 「旅愁」
...柳の芽が出始めて以来...
和辻哲郎 「京の四季」
...新芽の出始める三月末までの間が...
和辻哲郎 「京の四季」
...『新生』が出始めた時分に...
和辻哲郎 「藤村の個性」
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