...一度はモウ節季近い凩(こがらし)の吹き荒れて...
石川啄木 「病院の窓」
...あたかもこれ凩(こがらし)を吹込む声す...
泉鏡花 「歌行燈」
...裏の浄蓮寺の杉林に騒いでいた凩が...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...電燈きえたりついたり・月の凩の菜葉のかげ十二月十三日曇后晴...
種田山頭火 「其中日記」
...・小春日をあるけば墓が二つ三つ・風をききつつ冷飯をかみつつ・凩のふけてゆく澄んでくる心△ △ △我昔所造諸悪業皆由無始貪瞋癡従身口意之所生一切我今皆懺悔今日今時...
種田山頭火 「其中日記」
...吹く風もまさに凩...
種田山頭火 「其中日記」
...一夜(あるよ)凩(こがらし)が吹き荒れて...
田山花袋 「田舎教師」
...否(いな)今もなおこの凩に吹き散る雲の影のようななんらかの希望の影を追うているではあるまいか...
寺田寅彦 「凩」
......
内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...三またわたしは凩の風が吹きそめる頃から矢倉沢の...
牧野信一 「山峡の凧」
...凩(こがらし)に鴉(からす)...
正岡子規 「俳諧大要」
...ひときはは凩ちかきひぢ枕また時ありて山雨のわづかにたばしり去るを前庭のひろきに知りぬ...
三好達治 「測量船」
...凩(こがらし)の中を両国の方へ――...
山本周五郎 「お美津簪」
...凩(こがらし)の吹く闇の街を五六丁...
山本周五郎 「お美津簪」
...喰い縛った歯の間から凩(こがらし)のような音を立てて...
夢野久作 「復讐」
...凩(こがらし)の中の一葉にも似て...
吉川英治 「大岡越前」
...凩の梢(こずえ)にのぼって手を叩いていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...凩(こがらし)の声もきこえてまいりませぬ」「ああ凩は嫌……浮世の寒風は嫌(いや)……...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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