...苦しみに對してさへそのうちに或る物の光を認めてこれ等凡てよしと云ふのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...凡ての理想は此意味に於いて常に何物かを否定する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...私は凡てを捨てて詩に走ったであろう...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...凡て凡て、毛筋程の手掛りもなかった...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...ヘシオドスの『神統記』に見ゆる凡ての神々は智勇絶倫の偉人が...
高木敏雄 「比較神話学」
...人間の心に感動を与うる凡てのものは...
高木敏雄 「比較神話学」
...凡ての民族を通して無数なり...
高木敏雄 「比較神話学」
...以上の凡ての伝承は...
高木敏雄 「比較神話学」
...また凡て羽翼(つばさ)ありて匍(はう)ところの者は汝らには汚(けがれ)たる者なり汝らこれを食(くら)うべからず...
太宰治 「正義と微笑」
...殺人者はその点において狂人の一種じゃったな」「それは凡て大変奇妙に思われるな」ターラントがつぶやいた...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...理論的労作は凡て思考に還元される...
戸坂潤 「科学方法論」
...之を凡て国家又は共同体が発行する官報にのみ譲らしめる法律を制定しなければならぬ...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...凡てが渾沌として先の予想を許さなかった...
豊島与志雄 「生あらば」
...死はそれらのものを凡て滅ぼしてしまう...
豊島与志雄 「病室の幻影」
...凡ての注意が一つ所に集められていた...
豊島与志雄 「二つの途」
...凡てのことがはっきり私に分ってきた...
豊島与志雄 「未来の天才」
...凡ての現實的なもののうちに...
三木清 「歴史哲學」
...凡ては土地の誇りなのである...
柳宗悦 「和紙の教へ」
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