...わしは其恐しい夜の凡ての出来事を心の中に思ひ浮べた...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...過去に向けられたる希望は凡て痴である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...凡て此の儘にてよしと云ふ美的世界觀に就いて云ふのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...私の現在は私の魂にまつわりついた過去の凡てではないか...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...証人達は凡て信頼するに足る人々だった...
江戸川乱歩 「D坂の殺人事件」
...凡ての財宝を奪いて...
高木敏雄 「比較神話学」
...凡ての障碍を破りて...
高木敏雄 「比較神話学」
...眼に觸れる凡てのものが今日に限つて異常な美しい色彩で輝いて居るのに驚かされた...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...凡ての観察も亦実験なのだ(私はこう云うことによって...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...凡てが秋の気を帯びていた...
豊島与志雄 「初秋海浜記」
...凡てが頼りなく淋しく思われてくる...
豊島与志雄 「二つの途」
...凡て存在するものには生命があると...
豊島与志雄 「二つの途」
...自分のする事は凡て正しいのだ」斯ういう心持が常に働いて居たためああした華やかしい御裁きがお出来になったのだと存じます...
浜尾四郎 「殺された天一坊」
...凡て犯罪の証拠があるにも不拘(かかわらず)...
浜尾四郎 「殺人狂の話」
...成語、熟語、凡て取らない...
二葉亭四迷 「余が言文一致の由來」
...所謂世界は凡て環境の意味をもつことが出來る...
三木清 「歴史哲學」
...凡てのものは悉く環境とも考へられるのである...
三木清 「歴史哲學」
...凡ての心は自然へと帰りたがっている...
柳宗悦 「民藝四十年」
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