...左右から凡そ六七人...
芥川龍之介 「邪宗門」
...凡そ何に由らず社会に存在して文明に寄与するの成績を挙げ得るは経済的に独立するを得てからである...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...凡そ十町にして右折し...
大町桂月 「新武藏野の櫻」
...津軽半島を凡そ三週間ほどかかつて一周したのであるが...
太宰治 「津軽」
...凡そ論理は存在の論理でなくてはならぬ...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...凡そこの種の社会下部からの要求(それは往々下剋上の形を取ることがある)は...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...凡そただの反覆する普遍的関係などというものは...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...凡そ、これ位人を馬鹿にした話はないが、署長が、余り叱るのは決して巡査の為にも、市民の為にも、名誉な事ではないと云ったという話も聞かない...
直木三十五 「大阪を歩く」
...凡そ足利よりこゝに至る間...
長塚節 「草津行」
...喜田川三郎(さぶろう)という凡そ『似もつかぬ』感情と生活様式と教養とを持った良夫(おっと)のあったことも皆様は御存じの筈です...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...」凡そ生きとし生けるものは彼を慕い...
ホーフマンスタール Hugo von Hofmannsthal 木下杢太郎訳 「チチアンの死」
...凡そ世の中に一厘の給料も支払わずに人を雇傭する権利があるであろうか? いや無給くらいはまだいい方でそれが甚しい処になれば逆様に傭人の方から主人へ向けて飯代を支払わねばならない...
細井和喜蔵 「女給」
...」そんなことを凡そ屈托のない巻舌の英語で...
牧野信一 「熱海線私語」
...凡そうらぶれた様子で何処からともなく歩いて...
牧野信一 「心象風景」
...今から凡そ二百七八十年程も前の寛文年間に始めてこの椿(ちん)(チャンチン)が我日本へ渡り来り...
牧野富太郎 「植物記」
...凡そ嶄新なポンチ絵風の手法を用ゐた...
正岡容 「初代桂春団治研究」
...凡そ一年も出してもらえたらと栄蔵は云ったけれ共病気の性をよくしって居る主婦は...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...凡そ何事にでもそれほどな無邪気さを持っているので自然に細君がこの家の中心になって来ているのだ...
横光利一 「機械」
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