...几帳面に長く坐っていると立てなくなりますよ」といって思いきり彼らしい調子を上げて笑い崩した...
有島武郎 「星座」
...彼は几帳面に坐りなおると...
有島武郎 「星座」
...几帳面に考える様なたちですの...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...島崎氏は几帳面に膝の上に手を置いて...
薄田泣菫 「詩集の後に」
...」内田博士はかう言つて例(いつも)のやうに几帳面に頭を下げた...
薄田泣菫 「茶話」
...彼が几帳面に勤めるのは月給日の二十日だけだ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...彼はすこぶるきちんとして几帳面に見え...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...あんまり大人(おとな)びて几帳面に詫びられたためにこちらはかへつてどぎまぎしながらもこんなにひとに苦労させたかと思へば面憎くもなつて あんなにあやまるのぢやなかつた と思つた...
中勘助 「銀の匙」
...几帳面に坐つてさへゐれば好いことにしてゐた...
中原中也 「蜻蛉」
...御造作に預かる」忠弘はそう四角几帳面に礼を言って...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...またもやそれを几帳面に十二折りに折りたたんで...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...羽織の裾を捌いて几帳面に畏り...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...うちとすればこのKが几帳面によくやっているからというところがあって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...だが、彼が譲ったのはやはり大将としての役目だけであって、その他の必要でまた有用な役目は、ことごとく、はなはだ骨折って、几帳面に、彼自ら行った...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...出費は几帳面にしようとすると窮屈になる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「十四番の黒さんは毎晩几帳面に帰って来るから可笑(おか)しいじゃねえか」と云い出した事がある...
夢野久作 「暗黒公使」
...すべてが几帳面に...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...古い帯、古い持物、すべてが、几帳面に...
吉川英治 「べんがら炬燵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??