...几帳面に長く坐っていると立てなくなりますよ」といって思いきり彼らしい調子を上げて笑い崩した...
有島武郎 「星座」
...彼は几帳面に坐りなおると...
有島武郎 「星座」
...島崎氏は几帳面に膝の上に手を置いて...
薄田泣菫 「詩集の後に」
...禿げ上つた前額(ひたひ)一面に生え残りの髪を几帳面に一本一本列(なら)べる位のものだらう...
薄田泣菫 「茶話」
...几帳面に膝の上に手を置いてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...」内田博士はかう言つて例(いつも)のやうに几帳面に頭を下げた...
薄田泣菫 「茶話」
...」畑氏も几帳面に頭を下げた...
薄田泣菫 「茶話」
...折角ふだんから禿げた頭の中に几帳面に積みかさねておいたいろんな書物の知識も何の役にも立たなかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...女は普通の日本建ての借家でいい、家具さえ洋風にしてくれたらと云うのだけれども、建てつけのガタピシする狭くるしい部屋に這入って、歩くたびごとにもくもくふくれ上る畳を蹈みながら、散切(ざんぎ)り頭に浴衣(ゆかた)がけでいられたりしたら、―――そしてうわべだけにもせよ、今までの贅沢が打って変って、急に几帳面に、妙なところで所帯持ちをよくされたりしたら、―――と、そう思うと何だかお座がさめるのであった...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...机の前に正しくすわって几帳面にやる時もないではないが...
寺田寅彦 「わが中学時代の勉強法」
...几帳面に坐つてさへゐれば好いことにしてゐた...
中原中也 「蜻蛉」
...几帳面に引かないと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...几帳面に銭勘定をしてくれたものだ...
原民喜 「忘れがたみ」
...羽織の裾を捌いて几帳面に畏り...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...などと几帳面に云って来るので...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...うちとすればこのKが几帳面によくやっているからというところがあって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...だが、彼が譲ったのはやはり大将としての役目だけであって、その他の必要でまた有用な役目は、ことごとく、はなはだ骨折って、几帳面に、彼自ら行った...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...すべてが几帳面に...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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