...私は凝然(ぢつ)としてゐた...
石川啄木 「歌のいろ/\」
...禹徳淳 (大声に)かの奸悪なる老賊めわれわれ民族二千万人滅種の後に三千里の錦綾江山を無声の裡に奪わんと青年らは凝然と聞き入っている...
林不忘 「安重根」
...何の力が自分にかういふ強い印象を止めたのであらうか凝然と考へてゞも見ようと思ふと却て解らなく成る...
長塚節 「教師」
...まあ上(あが)りな」内儀(かみ)さんはランプを自分(じぶん)の頭(あたま)の上(うへ)に上(あ)げて凝然(ぢつ)と首(くび)を低(ひく)くしておつぎの容子(ようす)を見(み)た...
長塚節 「土」
...勘次(かんじ)は恐(おそ)ろしい權幕(けんまく)で凝然(ぢつ)と立(た)つた儘(まゝ)おつぎを睨(にら)んでさうして卯平(うへい)をちらと一瞥(べつ)しては...
長塚節 「土」
...卯平(うへい)は煙管(きせる)を噛(か)んだ儘(まゝ)凝然(ぢつ)として默(だま)つて居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...朝(あさ)の明(あか)るく白(しろ)い水(みづ)にさへ凝然(ぢつ)と其(そ)の目(め)を放(はな)たないのである...
長塚節 「土」
...油(あぶら)が穢(きたな)くした火傷(やけど)を凝然(ぢつ)と見(み)て居(ゐ)ると自然(しぜん)に目(め)が蹙(しが)められて...
長塚節 「土」
...腕を組んで凝然(ぎょうぜん)としている仁科のほうへ向きなおり...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...凝然と無言であてもなく...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...」私は凝然(じっ)と狭い庭をながめていた...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...凝然と眼を閉じているばかりとなった……...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...凝然といつまでも立っていた...
吉川英治 「上杉謙信」
...凝然(ぎょうぜん)と...
吉川英治 「三国志」
...凝然(ぎょうぜん)たるまま...
吉川英治 「新書太閤記」
...凝然(ぎょうぜん)とひとつの熟慮に向って集中された各の眼(まな)ざしだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...凝然(ぎょうぜん)...
吉川英治 「新書太閤記」
...姿勢を正して凝然(ぎょうぜん)と日輪を見ていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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