...女教師は何と感じてか凝然(ぢつ)として此新來の客の後姿に見入つて居る...
石川啄木 「雲は天才である」
...凝然(ぢつ)と椅子に凭れて新聞を讀んで居る...
石川啄木 「病院の窓」
...涙ぐまんばかりに凝然と耳を澄ませていた...
橘外男 「棚田裁判長の怪死」
......
富澤赤黄男 「天の狼」
...そして……恒雄と富子と床を並べた姿を思い浮べて凝然とした...
豊島与志雄 「囚われ」
...佐治君も竹垣の側に立つた儘凝然として居る...
長塚節 「教師」
...女と相對して襟卷へ深く顎を沒して居た彼は左の手を膝の荷物に掛けて右の手を黒羅紗の前垂の下へ差し込んで凝然として居る...
長塚節 「商機」
...勘次(かんじ)はひよつこり起(お)きて何(なに)もいはずにおつぎの顏(かほ)を凝然(ぢつ)と見(み)つめた...
長塚節 「土」
...彼(かれ)は其處(そこ)におつぎの浴衣姿(ゆかたすがた)が凝然(じつ)として居(ゐ)るのを見(み)て筵(むしろ)から離(はな)れることは仕(し)なかつた...
長塚節 「土」
...彼(かれ)は其(そ)の時(とき)蒲團(ふとん)の中(なか)に凝然(ぢつ)と目(め)を開(あ)いておつぎの働(はたら)いて居(ゐ)るのを見(み)て居(ゐ)たが「欲(ほ)しいつちんだら出(だ)して遣(や)れえ」彼(かれ)はいつた...
長塚節 「土」
...卯平(うへい)は煙管(きせる)を噛(か)んだ儘(まゝ)凝然(ぢつ)として默(だま)つて居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...卯平(うへい)は蒼(あを)い顏(かほ)をして凝然(ぢつ)と瞑(つぶ)つた目(め)を蹙(しが)めて聞(き)いて居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...はじめは驚きのあまり凝然としていたが...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...彼はしばらく凝然とたたずんでいたが...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...凝然(ぎょうぜん)として経之は呆(あき)れ返ったなかに...
室生犀星 「野に臥す者」
...死んだように凝然(じっ)としている...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...凝然(ぎょうぜん)と突っ立っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...凝然(ぎょうぜん)と...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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