...藤下(とうか)の明子は凝然(ぎようぜん)として彫塑(てうそ)の如く佇(たたず)めり...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...何を見るともなく凝然と見定めた目の前に...
有島武郎 「或る女」
...凝然として行く手を見守っている...
有島武郎 「二つの道」
...凝然(ぢつ)として居る人だ...
石川啄木 「菊池君」
...竹山は凝然(じつ)と新聞を読んで居る...
石川啄木 「病院の窓」
...藤田は立止つて凝然(じつ)と此方(こつち)を見てゐる様だつたが...
石川啄木 「天鵞絨」
...彼は凝然(ぎょうぜん)と立ちすくんでいた...
梅崎春生 「日の果て」
...李剛 (凝然と立っている)驚いた...
林不忘 「安重根」
...その代(けえし)すぐ癒(なほ)つから」勘次(かんじ)はおつぎを凝然(ぢつ)と見(み)てそれからもう鼾(いびき)をかいて居(ゐ)る與吉(よきち)を見(み)た...
長塚節 「土」
...少量(せうりやう)の水(みづ)を注(つい)だ鐵瓶(てつびん)の沸(わ)くのを彼(かれ)は復(また)凝然(ぢつ)として待(ま)つた...
長塚節 「土」
...卯平(うへい)は凝然(ぢつ)と腕(うで)を拱(こまね)いた儘(まゝ)眼(め)を蹙(しか)めて燃(も)え退(の)いた薪(まき)をすら突(つ)き出(だ)さうとしなかつた...
長塚節 「土」
...凝然(ぎょうぜん)と玄関に立ちすくみます...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...凝然(じっ)と其面(そのかお)を視ると...
二葉亭四迷 「平凡」
...いつまでも凝然として動かなかった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トビアス・ミンデルニッケル」
...前後左右の暗黒の中に凝然(じっ)としている者の一切合財が...
夢野久作 「斜坑」
...凝然といつまでも立っていた...
吉川英治 「上杉謙信」
...凝然(ぎょうぜん)...
吉川英治 「新書太閤記」
...綽空は凝然(ぎょうぜん)として佇立(ちょりつ)していた...
吉川英治 「親鸞」
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