...竹山は凝然(じつ)と新聞を読んで居る...
石川啄木 「病院の窓」
...唐招提寺の鑑真和上の坐像のやうな凝然とした静坐の像に対して此をじつと見てゐると...
高村光太郎 「能の彫刻美」
...今(いま)直(すぐ)に明(あ)くから」と傭人(やとひにん)がいつてくれてもお品(しな)は臀(しり)から冷(ひ)えるのを我慢(がまん)して凝然(ぢつ)と辛棒(しんぼう)して居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...お品(しな)は身體(からだ)の恢復(くわいふく)するまで凝然(ぢつ)として蒲團(ふとん)にくるまつて居(ゐ)れば或(あるひ)はよかつたかも知(し)れぬ...
長塚節 「土」
...あつかもつかして凝然(ぢつ)としちや居(ゐ)らんねえんだ...
長塚節 「土」
...勘次(かんじ)は怪訝(けげん)な容子(ようす)をして柱(はしら)の陰(かげ)を凝然(ぢつ)と見(み)て目(め)を蹙(しか)めた...
長塚節 「土」
...卯平(うへい)が凝然(ぢつ)として居(ゐ)ると萵雀(あをじ)が忍(しの)び/\に乾(かわ)いた落葉(おちば)を踏(ふ)んで彼(かれ)の近(ちか)くまで來(き)てはすいと枝(えだ)へ飛(と)んだ...
長塚節 「土」
...火鉢(ひばち)の前(まへ)に凝然(ぢつ)として居(ゐ)ては座敷(ざしき)へ上(あが)る鷄(にはとり)をしい/\と逐(お)ひつつむつゝりとして居(ゐ)る卯平(うへい)に小(ちひ)さな銅貨(どうくわ)を貰(もら)つては...
長塚節 「土」
...おつぎはすや/\と聞(きこ)える呼吸(いき)に凝然(ぢつ)と耳(みゝ)を澄(すま)した...
長塚節 「土」
...凝然(ぎょうぜん)と玄関に立ちすくみます...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...真名古は向い側の歩道の電柱の陰に腕組みをしながら凝然と突立ち...
久生十蘭 「魔都」
...先頭のトラックの中央に凝然と腕組をして突ッ立っているのは...
久生十蘭 「魔都」
...彼は口の両端を下げたなり、いやそうに息をついていて、はれぼったい濁り水のような眼は、凝然と、しかも一種の憂鬱ないぶかりを示しながら、陽気ないとなみに見入っている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...」私は凝然(じっ)と狭い庭をながめていた...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...凝然(じっ)とうなだれた...
夢野久作 「暗黒公使」
...凝然(ぎょうぜん)...
吉川英治 「新書太閤記」
...凝然(ぎょうぜん)と...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...音(ね)はひとつ」凝然(ぎょうぜん)として腕拱(うでぐ)みを解かないのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
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