...凝った仕立のものを...
大下宇陀児 「乱歩分析」
...―――四月某日嵯峨にて佳(よ)き人のよき衣つけて寄りつどふ都の嵯峨の花ざかりかな女学校時代に自分もひとしきり作歌に凝ったことのある幸子は...
谷崎潤一郎 「細雪」
...裾部分の飾りには凝った今様の水彩で帯が引かれている...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「サセックスの吸血鬼」
...哲学に凝ったというのは古いからまだしもとして...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...じみな凝った日本服のあなたを我物のように抱いて...
豊島与志雄 「常識」
...このことから、妙な、凝った、ひねたものまでが、その美を追求し、手の込むのを何とも思わない遊びにまで発達した...
中井正一 「大衆の知恵」
...僕も一時露伴の神仙道に凝ったことがあるが...
中谷宇吉郎 「身辺雑記」
...身なりなどもなかなかに凝ったもので...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そのために、「踊る一寸法師」のような、凝った、丹念にみがきをいれた作品に対しても、これきりかというような軽い不満をさえ感じはじめるのである...
平林初之輔 「探偵小説壇の諸傾向」
...見事な料理メニューがずらり並んだ凝った紙片を...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...これは先ず類をみないなかなか凝った趣味的蒐集である...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...非常に凝った美しい衣裳(いしょう)一揃(そろ)いが贈られた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...肩が凝ったりするくらいで...
山本周五郎 「花も刀も」
...凝った好みの建物も...
山本周五郎 「山彦乙女」
...いずれも木版彩色いりの凝ったもので...
山本笑月 「明治世相百話」
...煙草が化して桜並木名流喫煙家の癖さまざま趣味的に煙草を愛したのはやはり煙管(きせる)や煙草入れに凝った時代のこと...
山本笑月 「明治世相百話」
...眼に見えずに凝ったもの...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...貞女とか忠義に凝った女などは人形のように思われます...
与謝野晶子 「産屋物語」
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