...上部は奇想を凝した華やかな唐草と花模樣で飾られてゐた...
アーヴィング 高垣松雄訳 「クリスマス・イーヴ」
...時流の華奢を凝したる...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...どんな天才が丹青の妙技を凝しても...
近松秋江 「箱根の山々」
...計略凝し座につきて...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...大少参事その他属官等も藩庁に詰め切って頻りに鎮圧の評議を凝した...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...車の上にて凉しき夏といひ、又暖き冬といふが如き、唯何ともつかず快き日の追憶を書綴らば、好箇の小品文をなし得べしと、思ひを凝しぬ...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...丁度自分の時間が二時間ばかり暇だつたので書記室で考案を凝した...
長塚節 「教師」
...数寄を凝した六畳ほどの離室(はなれ)があります...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...平次と差し向いで密議を凝しているところへ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...後は達磨のやうに眼を凝し腕を組んで静止してゐるのであるが...
牧野信一 「秋晴れの日」
...輝子は笑ひもせず稍蒼ざめた面持で凝つと虚空に瞳を凝してゐた...
牧野信一 「奇友往来」
...表へ出る時が如何にもケバ/\しくなるからなどと工夫を凝して...
牧野信一 「痴日」
...私は特に技巧を凝したわけではない...
牧野信一 「真夏の朝のひとゝき」
...凝つと浴室のあたりへ眼を凝した...
牧野信一 「まぼろし」
...眼を凝して見ると辛うじて窺はれた...
牧野信一 「山を越えて」
...生(う)まずの女すなわち石婦(うまずめ)かあるいは何時も弱々しい子供しか生み得ぬ婦人かが粧いを凝し嫣然(えんぜん)と笑って媚を呈しているようなものである...
牧野富太郎 「植物記」
...又は数奇(すき)を凝した休憩所で辨当を食べて帰る...
アルベエル・サマン Albert Samain 森林太郎訳 「クサンチス」
...閑雅(かんが)な趣きを凝してある...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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