...時流の華奢を凝したる...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...智惠子は眤と呼吸を凝した...
石川啄木 「鳥影」
...この通路もただ割合に工夫を凝した思いつきの示唆にしか過ぎない...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...と突然、彼は息を凝した...
豊島与志雄 「反抗」
...大少参事その他属官等も藩庁に詰め切って頻りに鎮圧の評議を凝した...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...カッフェーの女給仕は競馬石鹸の匂芬々(ふんふん)として新粧を凝し千束町の白首(しろくび)は更にアルボース石鹸の臭気をいとわず...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...丁度自分の時間が二時間ばかり暇だつたので書記室で考案を凝した...
長塚節 「教師」
...後は達磨のやうに眼を凝し腕を組んで静止してゐるのであるが...
牧野信一 「秋晴れの日」
...眼を凝して編物の針を動かせてゐた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...余等の東京は斯んなに素晴しい装ひを凝して今や初夏の輝やかしい陽の下に生気溢れてゐる...
牧野信一 「初夏通信」
...発声法について工夫を凝しましたが...
牧野信一 「早春のひところ」
...表へ出る時が如何にもケバ/\しくなるからなどと工夫を凝して...
牧野信一 「痴日」
...私は特に技巧を凝したわけではない...
牧野信一 「真夏の朝のひとゝき」
...凝つと浴室のあたりへ眼を凝した...
牧野信一 「まぼろし」
...近寄て好く好く眼を凝して見ると...
牧野信一 「山彦の街」
...今は回教僧だが昔取つた杵柄と丹誠を凝し...
南方熊楠 「詛言に就て」
...又は数奇(すき)を凝した休憩所で辨当を食べて帰る...
アルベエル・サマン Albert Samain 森林太郎訳 「クサンチス」
...閑雅(かんが)な趣きを凝してある...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??