...自らの迷妄を凝視する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...晴れたる空の日を凝矚(ぎようしよく)すること...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...凝りに凝った料理を作らせては老人にとどけるものもあった...
海野十三 「仲々死なぬ彼奴」
...翠緑の樹々に包まれた平和と寂寞(せきばく)さ!「ようし軍事施設は一切ないらしいな」凝乎(じっ)と眺めていたルドウィッヒ大尉は...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...妙子が晴れの装いを凝らして嫁ぐようになるのはいつの日であろうかと思い...
谷崎潤一郎 「細雪」
...飛行機の発明に凝(こ)り出して...
中里介山 「大菩薩峠」
...未練に両方に往(い)ったり来たりする苦悶(くもん)を心に描き出しながら凝(じっ)と坐っていると...
夏目漱石 「それから」
...時によると弓に凝(こ)ったり...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...小さいが數寄(すき)を凝(こら)した家の庭先へ擔ぎ入れられて居たのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そこには作者の人間的境涯を見つめる凝視が感じられるはずである...
原田義人 「「世界文学大系58 カフカ」解説」
...あなた招霊問答に凝っていらっしゃるって噂だけど...
久生十蘭 「雲の小径」
...さめ/″\と涙をこぼして凝とたゞずむで居るのです...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...筧(かけひ)の中(なか)を凝視(みつ)めてゐる...
水野仙子 「日の光を浴びて」
...凝(じっ)と考えている気配である...
夢野久作 「斬られたさに」
...蠱惑(こわく)的な風俗を作るべく工夫を凝らしている...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...その壁の一点を凝視したまま...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...特に大物をさしひかえた凝り性の滋味な統一が伺えて愉しみぶかい選択だった...
横光利一 「旅愁」
...何とぞ、御奉公のおん為、又、小さくは私たちをも、不愍(ふびん)と御堪忍(ごかんにん)あそばされて、凝(じ)っと、お怺(こら)えくださいますように、お願いに参じましたのでございまする』『……わかっておる』内匠頭の睫毛(まつげ)には、あやうい光が、草の葉の露のように、ささえられた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??