...彼の変った凜とした姿を凝視(みつ)めて居た...
池宮城積宝 「奥間巡査」
...雪の下もみじで凜(りん)とする...
泉鏡花 「婦系図」
...凜々(りり)しい打扮(いでたち)で押し出しました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...日本人の生活には西洋文明と全く違つた獨自の凜乎たる犯しがたい品位の存する事を肯定せざるを得なくなつたのであります...
太宰治 「「惜別」の意圖」
...いかにも威風凜々(りん/\)としていかめしそうに見えるけれども...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...凜冽(りんれつ)たる朔風(さくふう)は門内の凍(い)てた鋪石(しきいし)の面を吹いて安物の外套(がいとう)を穿(うが)つのである...
寺田寅彦 「新年雑俎」
...梅は凜々(りり)しい気もちの好い花だ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...大恩教主の秋の月は涅槃(ねはん)の雲に隠れ……」勧進帳の読上げも凜々(りんりん)たる調子を張って...
中里介山 「大菩薩峠」
...すでに斯うして武装した軍隊を見ると秋霜凜冽(しゅうそうりんれつ)...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...――文学はほかの学問とは違うのです」と道也先生は凜然(りんぜん)と云い放った...
夏目漱石 「野分」
...それに劣らず凜々と響きます...
野村胡堂 「女記者の役割」
...銭形平次の声は凜々(りんりん)と響くのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...」清君も勇気凜々(りんりん)として...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...私の肩の脇からテルヨの眼が凜と光つて水鏡に映つてゐるのを見たが...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...まあその犬のおごそかな風采といつたら!ちようど外の人達に連れられてゐた小さな犬達が、二三匹集つて臆病さうに吠えたてゝゐるのを、立ち止つて足を揃へて、睨めるやうにぢつと見つめてゐるその容子の立派だつたことつたら……威風あたりを拂ふとでもいふのでせうね、凜とした、さうしておほきな感じのするあの威嚴を、私はとてもとても人間には見ることができないとその時思つてよ...
水野仙子 「犬の威嚴」
...国粋中の国粋たる能楽の神髄を体得してこれを人格化し凜々(りんりん)たる余徳を今日に伝えて来たか...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...常に凜凜しき姿あり...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...気概は反対に凜々たるものがあり...
吉川英治 「三国志」
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