...やっとどうにかOの留守中を凌いでいったのでした...
伊藤野枝 「ある男の堕落」
...南穂高を凌(しの)ぐ事実に一百余米突...
鵜殿正雄 「穂高岳槍ヶ岳縦走記」
...冬中の寒さはこれだけあつたら凌ぎおほせるだらうと位に考へてゐたらしいのです...
薄田泣菫 「桜の花」
...「勢いに倚(よ)って人を凌いだものだ...
田中貢太郎 「続黄梁」
...壮者を凌(しの)ぐ趣がおありになるのは羨しい次第である...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...長い間の風雨を平気で凌(しの)いで来たらしいのもある...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...かゝる苦戰の難局をいかに勵むも凌ぎ得じ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...霜雪の寒さを凌ぎ...
豊島与志雄 「梅花の気品」
...何とか当座の凌ぎをつけておいて...
中里介山 「大菩薩峠」
...その体格の非凡さに於ては遥かにムクを凌駕(りょうが)する...
中里介山 「大菩薩峠」
...誰かゞ苫を少しさげて呉れたので凌ぎよくなつた...
長塚節 「利根川の一夜」
...偽物を作ってともかくも一時は凌(しの)ぎ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...規模の大なることも遙に中城などを凌いでゐる...
濱田耕作 「沖繩の旅」
...それは凌雲閣を少し横へ寄せて団扇いつぱいの高さに画いて...
正岡子規 「病牀六尺」
...「これにて一時の急を凌ぎ玉へ...
森鴎外 「舞姫」
...彼はある時はペルシア流の豪奢を凌ぎ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...凌統の宿怨を、自然に忘れさせるためである...
吉川英治 「三国志」
...凌統は、声をあげて、乱軍のなかの孫権へ叫んだ...
吉川英治 「三国志」
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