...船醫の話では明け方にスコールが通つたのでかう凉しいのだとの話であつた...
海野十三(佐野昌一) 「南太平洋科學風土記」
...網の目のやうな黒い影が体一面にもつれかかつて何処を見ても明るい凉しいものは見えなかつた...
田中貢太郎 「海異志」
...凉しい風は絶えず窓から入つて来た...
田山録弥 「島からの帰途」
...「余り凉しくもないね...
徳田秋聲 「歯痛」
...庭の木立の影から忍び寄ってくる凉気が...
豊島与志雄 「聖女人像」
...荒凉たる晩冬の野を帰って来た...
豊島与志雄 「二つの途」
...其辺(そのへん)の凉台(すゞみだい)から声をかけられるがまゝ腰を下(おろ)すと...
永井荷風 「すみだ川」
...夜凉秋の近きを知らしむ...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...月の位置が移るに從つて夜は凉しく沈んで...
長塚節 「白瓜と青瓜」
...僭上(せんじやう)沙汰の凉み船のことに觸れると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...少し凉風が立ち初めると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私は二階の部屋で凉んで居りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...江戸の海邊や高臺は凉みがてらの人の山で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...荒凉たる岩山の孤島に真紅の薔薇の花簪とは...
久生十蘭 「海豹島」
...吹雪と北風の音にとざされた荒凉たる絶海の孤島で...
久生十蘭 「海豹島」
...彼らの荒凉たる国と悲惨な生活状態は...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...朝夕のしんめりとした凉しさは...
水野仙子 「道」
...七の二凉風が立ち始めると...
水上滝太郎 「大阪の宿」
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