...されど夜の二三時となりては、凉しさ過ぎて、むしろ寒さを覺ゆ...
大町桂月 「月の東京灣」
...清流天上の凉味を傳ふ...
大町桂月 「遊羽雜感」
...それにしても魚河岸の移転がどんなにこのあたりを荒凉たるものにしてしまったろう...
田山花袋 「日本橋附近」
...心の内部の光景は全く荒凉たるものになつてゐはしないか...
田山録弥 「私の考へてゐる事」
...「もう凉しくなった...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...荒凉たる山野を偲ばせる崖地の方...
豊島与志雄 「オランウータン」
...猶痛ましい荒凉を湛えている...
豊島与志雄 「過渡人」
...」凉しい声で呼ばれました...
豊島与志雄 「白い朝」
...それに凉しい風は吹くし...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...南風が軟かに且つ凉しく野茨の花に吹き渡る...
長塚節 「おふさ」
...夜色を得て凄凉の氣更らに深きを多とするのみ...
長塚節 「草津行」
...夜が深けるに隨つて空氣の凉しさが一しほ沈んで身にせまつて來るかと思ふと...
長塚節 「白瓜と青瓜」
...其(そ)れが凉(すゞ)しい夏(なつ)の夜(よ)で女(をんな)が男(をとこ)を待(ま)つ時(とき)には毎日(まいにち)汗(あせ)に汚(よご)れ易(やす)いさうして其(そ)の飾(かざ)りでなければ成(な)らぬ手拭(てぬぐひ)の洗濯(せんたく)に暇(ひま)どるのである...
長塚節 「土」
...襟元の凉しさ――平次もこんな女は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...凉み船の灯(あかり)ぐらゐでは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...八」「少し凉し過ぎるが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...風凉橋下流...
三田村鳶魚 「物貰ひの話」
...九の一凉しいと思つた風もいつしか寒くなつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
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