...この瀧の音が夢に入るまで凉しい水の歌を奏でてくれます...
今井邦子 「瀧」
...甲板をポケットに手を突込んでぶらぶら歩くと襟元を過ぎる風が凉しい...
海野十三(佐野昌一) 「南太平洋科學風土記」
...海原から吹付ける凉風の凉しいこと!サロンの寒暖計は二十九度だ...
海野十三(佐野昌一) 「南太平洋科學風土記」
...火もまた凉しなんだからね...
薄田泣菫 「茶話」
...荒凉とした満洲の野の闇の中を轟々として走つて行つてゐたが...
田山録弥 「アカシヤの花」
...凉しい場所であり...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...生え際凉しく高めに結いあげ...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...荒凉たる感じが彼のうちにその時湧いて来た...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...町の男女の連立ち來りて凉むもあり...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...巷(ちまた)に秋立ちそめて水菓子屋の店先に葡萄(ぶどう)の総(ふさ)凉しき火影(ほかげ)に照さるるを見る時...
永井荷風 「葡萄棚」
...一度は布袋屋(ほていや)の主人萬三郎と人知れず契(ちぎ)りましたが、間もなく吉原藝妓の奴(やつこ)に見替へられたのを怨んで、あの晩、鶴吉(つるよし)の離屋を拔け出し、凉舟に歸つて、亂醉した船頭の睡りこけて居る隙に、奴(やつこ)の眼を突いて一と思ひに殺し、その上怨みある萬三郎の羽織の紐を千切つて死體の手に握らせるやうな小細工までしたのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...凉み臺からさらはせた迄は無事でしたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...襟元の凉しさ――平次もこんな女は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「凉み船の中で酒の毒に中(あた)つた者はなかつた筈ですね」「一人もなかつた」主人は答へました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...少し凉風が立ち初めると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...納凉舟から打上げた花火の競ひが...
長谷川時雨 「花火と大川端」
...三田は夜凉(やりやう)にかこつけて...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...凉軒の槍はばかげているし...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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