...細き腕の冷ゆる哉...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...沙彌がうたへる歌華籠(くゑご)に盛れる木蓮は香爐の灰の冷ゆるに脆く落ちて行春のながき愁(うれひ)を止めぬ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...吾が心は冷ゆ辛き酒を再びわれにすすむるマドモワゼル ウメの瞳のふかさといった有様だった...
高村光太郎 「ヒウザン会とパンの会」
......
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...空気に先だちて冷ゆるものであるから...
中里介山 「大菩薩峠」
...水素も冷ゆれば液となる...
夏目漱石 「幻影の盾」
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正岡子規 「墨汁一滴」
...初め厳しく冷ゆるが...
南方熊楠 「十二支考」
...ちょうどわが邦(くに)上方(かみがた)で奈良の水取(みずとり)といって春の初めにかえって冷ゆるごとく...
南方熊楠 「十二支考」
...○竹の子を糠にて湯煮ても昆布にて湯煮ても火を引きたる後釜の中へ冷ゆるまで蒸らしおくべし...
村井弦斎 「食道楽」
...(二九)春冷ゆる雨に玄米洗ひけり飢えて寝る五尺男や春寒く〔二九〕五百円ばかり入った...
山本周五郎 「青べか日記」
...一三)瓜盗む人の噂や風冷ゆる鯊(はぜ)登る川に燈籠流しけり茄子(なす)はぜぬ病怠る嫁の眉酒親し燈に来て鳴かぬ螽(きりぎりす)本売って酒ととのへぬ秋の風〔一三〕四十円ばかり入ったので小野と笹子峠を越えた...
山本周五郎 「青べか日記」
...巣は雨ふりて冷ゆるとも雛(ひな)を素直に育てばや...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...うしろを仰げば更に膽も冷ゆべき斷崖がのしかゝつてゐる...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...欄干に倚つて下を見ると膽の冷ゆる思ひがした...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...うしろを仰げば更に胆も冷ゆべき断崖がのしかかっている...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...欄干に倚って下を見ると胆の冷ゆる思いがした...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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