...不相変(あいかわらず)冷やかな眼つきをして...
芥川龍之介 「お律と子等と」
...剣は今し方磨(と)いだように鍔元(つばもと)から切先(きっさき)まで冷やかな光を放っていた...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...その眼が俊助の冷やかな視線に刎返(はねかえ)されると...
芥川龍之介 「路上」
...知らぬげに臥(ね)てゐる彼を冷やかな心になつて考へながら...
有島武郎 「An Incident」
...屋外には冷やかな夜が...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...士官(オフィサー)はただ冷やかな笑みを口許に泛(うか)めているのみで...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...細君はその茶碗を冷やかな眼で見たなりで口を開けなかつた...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...冷やかなる人の世に友の心の温かさよ...
田山花袋 「田舎教師」
...肌(はだ)に冷やかな風がおりおり吹いて通って...
田山花袋 「田舎教師」
...秋の澄み切った冷やかな空が...
豊島与志雄 「湯元の秋」
...この点においてはお銀様は冷やかなものでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...仏頂寺の態度は冷やかなものだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...Kは机の前に立ち、低い声でいろいろな書類を取上げながら、自分がいないあいだ今日のうちに片づけねばならないことをその若い男に説明したが、相手は冷やかな、しかし注意深い態度で聞いていた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...その上の方には沈黙した大空(おおそら)の冷やかな輝きがある...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...めずらしく饒舌(じょうぜつ)になっていたかれの態度がその時再びいつもの冷やかな冷笑するような表情に戻った...
山本周五郎 「新潮記」
...冷やかな朝東風(あさごち)を薫らせて来る...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...秋水冷やかなるを覚ゆ...
吉川英治 「上杉謙信」
...やがて冷やかなる灰となった...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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