...或る時には氷のように冷やかな...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...その淋しい運命に對しての暖かい冷やかさが細々と動いてゐる...
有島武郎 「水野仙子氏の作品について」
...冷やかに向き直つて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...冷やかさないから呼んでらッしゃいよ...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...冷やかでいながら...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...冷やかで慇懃(いんぎん)な沈黙(ちんもく)をまもっていたが...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...去れど冷やかに日落ちて...
夏目漱石 「薤露行」
...三年前から別居しているという彼女は、冷やかな調子で、「私は、貰(もら)うものさえ貰えば好(い)いんですからね...
長谷川時雨 「遠藤(岩野)清子」
...女中に冷やかされながら...
林芙美子 「浮雲」
...冷やかにほほ笑んでいるぎりだった...
堀辰雄 「ほととぎす」
...後から冷やかしてやる心算で...
牧逸馬 「土から手が」
...恐ろしく冷やかな判断で...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...冷やかである事を欲しない...
柳宗悦 「民藝四十年」
...「それはどういう意味ですの」つなは冷やかに反問した...
山本周五郎 「風流太平記」
...冷やかされたりしました時の辛(つろ)う御座いましたこと……...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...勿体ない」「これぐらい冷やかしゃ沢山だ……」老伯爵はポロリポロリと涙を流し始めた...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...すべてに対して絶対に冷やかな態度を執り得ると同時に...
夢野久作 「鼻の表現」
...利己主義の範を示して」「覇業(はぎょう)のためにはぜひもないと――鎌倉殿ご自身に心のうちで冷やかにいいわけしていらっしゃいましょう」「わし達の心情(こころ)では...
吉川英治 「源頼朝」
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