...ただ冷やかな軽蔑(けいべつ)と骨にも徹(とお)りそうな憎悪(ぞうお)とである...
芥川龍之介 「おしの」
...わざと冷やかに言葉を継(つ)いだ...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...冷やかすのもいい加減にして下さい...
上田広 「指導物語」
...冷やかな山上の夜は自分たちのうえに大きくかかっていた...
大島亮吉 「涸沢の岩小屋のある夜のこと」
...其向うに椅子を並べてゐる他の醫者は皆この間答に無關係なるものの如く冷やかに各の職務に鞅掌してゐた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...冷やかし半分の気持ではないのかと思えるのであったが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...明らかに根底の不確実な連中によって最も悪い政治的暴逆が冷やかになされるのを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...」と彼は冷やかに答えた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...冷やかな闇と、深い山の沈黙とが、凄いまでに感じられた...
直木三十五 「南国太平記」
...やはり冷やかな態度を変えるのではありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...曲者はそれを冷やかに見て...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...鬼神をひしぐ荒ら男たりとも越し方ゆく末の思ひに迫まられて涙は襟に冷やかなるべし...
一葉 「暗夜」
...温かい声援に混じって冷やかしのヤジもあり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...その時男は顔を少し後(うしろ)へ引いて、それを避(よ)けて、冷やかに、不遠慮に云った...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...隣の喧嘩を二階から見ている冷やかな面白さもある...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...その下に真黒く横たわる谷郷村の盆地を冷やかに流れ渡る夜風に背中を向けた草川巡査は...
夢野久作 「巡査辞職」
...そうして女の冷やかな言葉の切れ目切れ目毎(ごと)に...
夢野久作 「暗黒公使」
...その中(うち)にゆるゆると号外の内容を訳読する女の、冷やかな、物淋しい声も、少しもこの世の響きを止めていない...
夢野久作 「暗黒公使」
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