...氷のような冷やかさが万物にしみとおって...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「幸福のうわおいぐつ」
...あの人はこのお子に対しては人の子のやうに冷やかだから...
鈴木三重吉 「桑の実」
...どうも妻が自分に対して冷やかになつたやうで変だといふことを言つて来られたさうであつた...
鈴木三重吉 「桑の実」
...私はかの女の口辺に冷やかなる笑いが掠めたのも見てとった...
鷹野つぎ 「窓」
...長い廊下の縁は足の裏に冷やかに...
田山花袋 「田舎教師」
...曲者はそれを冷やかに見て...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...初秋の冷やかさほどで...
長谷川時雨 「豊竹呂昇」
...温かい声援に混じって冷やかしのヤジもあり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...どうしても手を突き込めない様な底気味悪い冷やかさがただよって居る...
宮本百合子 「後庭」
...」Oは持前のわざとらしい冷やかな態度をとった...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...由利はぎゅっと歯をくいしばったまま冷やかに見まもっていた...
山本周五郎 「日本婦道記」
...きびしい冷やかな姿勢に気づいて...
山本周五郎 「初蕾」
...冷やかな顔で黙って飲み...
山本周五郎 「めおと蝶」
...冷やかに頭の上を見た...
夢野久作 「骸骨の黒穂」
...冷やかに人間と世間と...
横瀬夜雨 「花守」
...二人の心に冷やかな刃(やいば)と刃が闘いはじめる...
吉川英治 「江戸三国志」
...儂(み)が行方を見物せい」一笑を冷やかに浴びせると...
吉川英治 「新書太閤記」
...夜気冷やかに瞬(またた)いている二基(き)の常夜燈...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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