...とにかく外見だけは冷やかに妻の母や弟と世間話をした...
芥川竜之介 「歯車」
...からだ全体がしびれるようにしゃちこばって冷や汗が額にも手にもしとどに流れた...
有島武郎 「或る女」
...幻覚の持つ有頂天を無惨にも踏み躙る冷やかな徹視...
有島武郎 「描かれた花」
...冷やかな笑みを示した目をぢツと所天(をつと)に投げた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...冷やかな調子で口を入れた...
大阪圭吉 「死の快走船」
...光琳は冷やかに笑つた...
薄田泣菫 「茶話」
...何を振舞ってくれるんだね?」公使に冷やかされるまでもなく...
橘外男 「仁王門」
......
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...空気が冷や冷やして薄暗かった...
徳田秋声 「黴」
...近づくに従うて一種冷ややかなる気(け)はいを感ずるは...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...かなり精功に書かれてはいるが冷やかで上手に入り組ませてある小曲で...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...双方ともいずれについても冷ややかにワーテルローのことを語ろう...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...上下周囲凡て石造で暗黒な上に身も冷や冷やする...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...いつも冷ややかに笑うたちだった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...肉まだ冷やかというほどの月日も経っていないうちに...
吉川英治 「三国志」
...それこそ年寄りの冷や水といわないばかりに...
吉川英治 「三国志」
...冷やし瓜(うり)なと召しあがって...
吉川英治 「私本太平記」
...そういう冷やかな態度を取らなければ満足の出来ない自分を密(ひそ)かに悲しみはしなかったか...
和辻哲郎 「自己の肯定と否定と」
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