...)僕は冷やかにこの準備を終り...
芥川龍之介 「或旧友へ送る手記」
...人間性とはあまりに違ふ冷やかさを持つたものに対する驚きと畏怖(ゐふ)とのまじつた顔色だつた...
犬養健 「朧夜」
...100本の氷のような指が私の額を冷やしました...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...悪魔の触手どころか! 笑いのない妻と私との冷やかな家庭の中へ...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...その冷やかな言い分のうちには...
中里介山 「大菩薩峠」
...等しく冷やかな反問とが...
夏目漱石 「明暗」
...――って町内の旦那方に冷やかされたって言いますよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...三日に一度は夏の江戸つ子の膽(きも)を冷やさしたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...少し冷やかな空気が真二つにはり裂け...
原民喜 「秋日記」
...桂次が思ひやりに比べては遙かに落つきて冷やかなる物なり...
樋口一葉 「ゆく雲」
...時々絶壁に臨んだ時にはもしや狭い路を踏み外(はず)しはしまいかと胆(きも)を冷やさぬでもなかった...
正岡子規 「くだもの」
...ハッキリと返辞をなされ」詰寄る露月を呉羽之介ははじめて冷やかに嘲笑(あざわら)うのでした...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...」私は冷やかに答えた...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...冷やかなお眼の色を見ました一刹那に...
夢野久作 「少女地獄」
...これは虚勢を張ってみせた若雑どもの胆を冷やすには...
吉川英治 「私本太平記」
...秋の夕風の冷やかに...
吉川英治 「新書太閤記」
...井戸水に冷やして...
吉川英治 「松のや露八」
...冷やかな眼ざしで部屋のなかを見まわしながら...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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