...川幅常より広く涼しきといわんより冷しというほどなり...
饗庭篁村 「良夜」
...」主婦さんは例の冷し藥の土鍋に藥を注(あ)けるらしく...
鈴木三重吉 「赤い鳥」
...夜明け近くまで冷してやった...
豊島与志雄 「変な男」
...酢をわった水でその額を冷してやりました...
豊島与志雄 「三つの嘘」
...人気の険しさに胆(きも)を冷し随分難渋のやうに見受けられ笑止に存候」駒井能登守には奥方があるのでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...見ている者が肝(きも)を冷して遠退いたのは無理もありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...しみ透るほど冷たい水だ」と竜之助が眼を冷しながら答えると...
中里介山 「大菩薩峠」
...水は一般に静かに冷してやると...
中谷宇吉郎 「樹氷の科学」
...それを塩と雪とで冷し...
中谷宇吉郎 「樹氷の科学」
...空中に吊したままで冷してみた...
中谷宇吉郎 「樹氷の科学」
...冷し半分這入(はい)って見ているうちに...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...平次の言葉には魂を冷しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それらの人を一切合財(いっさいがっさい)相手にして、ごみだらけのアイスクリームや、冷し飴や、西瓜(すいか)などを売っている縁日商人は、売れ残りの品をはやくさばいてしまおうと思って、いまだに声をからして客を呼んでいます...
平林初之輔 「祭の夜」
...ビクターの岡氏来り、ホテルのニューグリルへ、白葡萄酒を冷し、ぜいたくな夜食をする...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...冷してアイスクリームの器へ入れてアイスクリームのように塩と氷で固めたのだ...
村井弦斎 「食道楽」
...その次に珈琲(こーひー)を美味(おい)しく出して冷しに致しましょうが美味しく出すには二十人前に一斤使わなければなりません...
村井弦斎 「食道楽」
...それからカステラを好い加減に切って砂糖水とセリー酒(しゅ)と半分ずつ混ぜたものへ漬けておいてカスターソースの冷したのを掛けますと大層結構なものです...
村井弦斎 「食道楽」
...少しでも人の熱意を冷しさますようなことは...
柳田国男 「母の手毬歌」
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