...冷え冷えする高原の大気を透(とお)してなごりなく望まれた...
芥川龍之介 「日光小品」
...冷え冷えとした土の壁にからだをこすりつけるようにして...
海野十三 「恐竜島」
...やや冷え冷えとする...
海野十三 「空襲葬送曲」
...でも空気は冷え冷えと彼の頬を掠(かす)めている...
海野十三 「流線間諜」
...あたりのものかげから冷え冷えと流れて来る山気(さんき)をかき乱すともないつつましやかさを背に感じながら...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...そしてあたりの空気が元気なく疲れて冷え冷えしている様子が...
相馬泰三 「六月」
...風はなくともどことなく冷え冷えするので暫く息をついた...
高浜虚子 「別府温泉」
...そして主婦を欠いた食堂の冷え冷えとして胴震いのしそうなほど空虚な広さを...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...)それは朝から雨の降つてゐる冷え冷えとして気持の好い日であつた...
田中貢太郎 「黒い蝶」
...空気は次第に冷え冷えと身にしむ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...冷え冷えした風が流れていた...
徳田秋声 「挿話」
...頭は熱くなり心は冷え冷えとした...
豊島与志雄 「程よい人」
...朝露に冷え冷えと洗われた顔には...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...壕の壁は冷え冷えとした...
原民喜 「死のなかの風景」
...睡るには少し冷え冷えしてゐた...
原民喜 「夏の花」
...冷え冷えと座敷にしみとおってきた...
久生十蘭 「野萩」
...底の方の空気が異様に冷え冷えとしているので...
堀辰雄 「菜穂子」
...冷え冷えと青い木暗(こくら)がりをつつむ広大な城戸(きど)の内は...
吉川英治 「私本太平記」
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