...月の冴ゆる夜は、峰に向った二階の縁(えん)の四枚(よまい)の障子に、それか、あらぬか、松影射しぬ……戸袋かけて床の間へ...
泉鏡花 「霰ふる」
...月こそ冴ゆれ恋の闇...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「深夜の客」
...鐘冴ゆる第六天をもどりけり今日の新聞は徳川慶喜(とくがわよしのぶ)公の薨去(こうきょ)を報じています...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...十二時、いよいよ冴ゆる...
長谷川時雨 「おとづれ」
...蘆のかれ葉に霜のみ冴ゆる古宅の池も...
樋口一葉 「琴の音」
...月はいよ/\冴ゆる夜の垣の菊の香たもとに満ちて...
樋口一葉 「琴の音」
...蘆のかれ葉に霜のみ冴ゆる古宅の池も...
樋口一葉 「琴の音」
...月はいよ/\冴ゆる夜の垣の菊の香たもとに滿ちて...
樋口一葉 「琴の音」
...月冴ゆ、裸で山々を眺め、腰を下せば、ベンチの夜露でびっしょり猿股を濡らした...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
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前田普羅 「普羅句集」
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三好達治 「短歌集 日まはり」
...秋おそく落ち水聴くや心冴ゆ……でたらめを一句つくり茶をのんで...
室生犀星 「名園の落水」
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横瀬夜雨 「花守」
...『人待てば鏡冴ゆなり青落葉』というのが消してあった...
横光利一 「旅愁」
...「おん前に捧げまつらん馬曳きて峠を行けば月冴ゆるなり」矢代はこの歌が好きだった...
横光利一 「旅愁」
...――大神にささげまつらん馬ひきて峠をゆけば月冴ゆるなり――そういう歌だが...
横光利一 「旅愁」
...そしてそのひゞきの最もさやかに冴ゆる時である...
若山牧水 「樹木とその葉」
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