...冴え渡った月が独りゆるゆると寒夜の空に出現した...
魯迅 井上紅梅訳 「白光」
...冴え渡った月は陳士成に向って冷やかな波を灌(そそ)ぎかけ...
魯迅 井上紅梅訳 「白光」
...中身は冷徹に冴え渡った大刀...
豊島与志雄 「怪異に嫌わる」
...精神が極度に――或る病的に冴え渡った深夜などに...
豊島与志雄 「奇怪な話」
...冴え渡った月の明るい時などには云い知れぬ霊感に打たれて...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...あの月と霜に冴え渡った爽快な声を思い出すと...
夢野久作 「近世快人伝」
...――13――月の冴え渡った冬の深夜であった...
夢野久作 「黒白ストーリー」
...只無暗(むやみ)に強く深く冴え渡った緊張味だけが全身の気組を代表して残っているという事になるのであります...
夢野久作 「鼻の表現」
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