...然しその尊さの蔭には尊さそのものをも冰(こお)らせるような淋しさが潜んでいる...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...冰(こほり)のかたなるべきか...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...渙として冰のまさに釈けんとするがごとく...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...渙兮若二冰将一レ釈...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...此板も一夜のうちに冰(こほり)つきて釘付(くぎづけ)にしたるよりも堅(かた)し...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...笊(ざる)のなかへ木の青葉(あをば)をしき雪の冰(こほり)の塊(かたまり)をうる也...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...而して下冰壮夫が咒阻せられて...
高木敏雄 「比較神話学」
...的として冰霰のやうに...
三好達治 「間花集」
...硯に生冰(こほりをしやうず)...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...当時の江戸に冰(こほり)を売るものがあつたか...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...心は(ほのお)語(ことば)は冰(こおり)...
森鴎外 「そめちがへ」
...志保は全身の血が冰(こお)るように思った...
山本周五郎 「菊屋敷」
...躯じゅうが冰(こお)るように寒く...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...冰(こお)るようにさむざむと夜気をふるわせている...
山本周五郎 「日本婦道記」
...夜になるとそのまま冰(こお)るので...
山本周五郎 「日本婦道記」
...思わず冰った地面へ膝をついたとき...
山本周五郎 「日本婦道記」
...厨のあたりで物の冰る音がし...
山本周五郎 「日本婦道記」
...冰(こお)るような川風に吹かれ...
山本周五郎 「へちまの木」
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