...「……別れの冬木立(ふゆこだち)遺品(かたみ)にちょうだいなあなたの心臓をええ――あたしは吸血鬼……」赤い苺の実というのは...
海野十三 「恐怖の口笛」
...「別れの冬木立(ふゆこだち)遺品(かたみ)にちょうだいなあなたの心臓をええ――あたしは吸血鬼……」という合唱につられたかのように...
海野十三 「恐怖の口笛」
...冬木立の中に貧しげな寺があるというだけですと元禄時代の句にみるような枯淡な景色でありますが...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...蕭条(しょうじょう)たる冬木立を眺めて溜息(ためいき)をつき...
太宰治 「新釈諸国噺」
...それを聞いていると子供の自分の眼前には山ふところに落ち葉の散り敷いた冬木立ちのあき地に踊りの輪を描いて踊っているたぬきどもの姿がありあり見えるような気がして...
寺田寅彦 「自由画稿」
...その後に冬木立の逆様(さかさま)に映った水面の絵を出したらそれは入選したが「あれはあまり凝(こ)り過ぎてると碧梧桐(へきごどう)が云ったよ」という注意を受けた...
寺田寅彦 「明治三十二年頃」
...名も知らぬ冬木立が鋭い音を立てていた...
中谷宇吉郎 「雪後記」
...向ふの山の側面の冬木立の下をば上林行のバスが通つてゐた...
野上豐一郎 「北信早春譜」
...夕明り葉無き木立が行く馬の脚と見えつつ風渡るかな疎らな冬木立に夕明りがさして歩いてゆく馬の脚の様に思へる...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...かえって冬木立の句に雅なのが多い...
正岡子規 「画」
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三好達治 「寒林小唱」
...それから後の冬木立の山野もよし...
柳田国男 「雪国の春」
...陽あたりの悪い冬木立のうちに寒々と見える板屋廂(いたやびさし)の古建物がそれである...
吉川英治 「私本太平記」
...碑らしいものが冬木立の中腹に望まれる...
吉川英治 「随筆 新平家」
...冬木立のなかに張りめぐらされてある...
吉川英治 「源頼朝」
...後ろは冬木立に囲まれていて...
吉川英治 「宮本武蔵」
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若山牧水 「みなかみ紀行」
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若山牧水 「みなかみ紀行」
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