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種田山頭火 「行乞記」
...・冬夜の人影のいそぐこと・鉄鉢たたいて年をおくるインチキ ドライヴ昭和七年度の性慾整理は六回だつた...
種田山頭火 「其中日記」
...金十四銭今日の買物一金三銭 切手一枚一金四銭 なでしこ小袋一金三銭五厘 醤油一合一金五銭五厘 焼酎五勺〆金十六銭これで嚢中は文字通り無一文!・けふの御仏飯のひかりをいたゞく・何やらきて冬夜の音をさせてゐる一茶の次の二句はおもしろいと思ふ...
種田山頭火 「其中日記」
...・霜にはつきり靴形つけてゆく小春日の畦をつたうてやつてきた・冬夜の瞳ぱつちりうごく火の番と火の番とぬくい晩である・あたたかなればよもぎつむ一月廿四日さむい...
種田山頭火 「其中日記」
...・めつきりぬくうなつた雨のしづくする雑草・足音は郵便やさんで春めいた雨・食べる物がなくなつた雨の晴れてくるゆふべはさむいふくろうのにごつたうたゆふべつめたく屋鳴りした・冬夜ふければ煮えてこぼれる音のある樹明君に・冬月夜...
種田山頭火 「其中日記」
...・たゝずめば山の小鳥のにぎやかなうた・枯草に落ちる葉のゆふなぎは・ゆくほどに山路は木の実のおちるなど・暮れてゆくほほけすゝきに雪のふる・雪空おもたい街の灯の遠くまたたく・冬夜の水をのむ肉体が音たてて・ランプともせばわたしひとりの影が大きく二月七日快晴...
種田山頭火 「其中日記」
...・山のぬくさはりんだうひらく酒を買ふとて踏んでゆく落葉鳴ります・藪のむかうまで夕日のつばふ(マヽ)き・なんぼう考へてもおんなじことの落葉をあるく・そこに夕月をおき枇杷は花もつ(雑)・冬夜むきあへるをとことをんなの存在・木の葉ふるところ眼をとぢるとき十一月十二日まことに日本晴...
種田山頭火 「其中日記」
...百舌鳥はまだ暮れない・冬夜いつのまに豚をぬすまれた十二月九日日本晴...
種田山頭火 「其中日記」
...・明けてくる物みな澄んで時計ちくたく・はなれたかげはをとことをなごの寒い月あかり・けさの雪へ最初の足あとつけて郵便やさん・とぼ/\もどる凩のみちがまつすぐここに家してお正月の南天あかしたまたま落葉ふむ音がすれば鮮人の屑買ひ緑平老の愛犬ネロが行方不明となつたと知らされて二句・冬空のどちらへいつてしまつたか・犬も(ネロも)ゐなくなつた夫婦ぎりの冬夜のラヂオ一月廿一日曇...
種田山頭火 「其中日記」
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種田山頭火 「草木塔」
...まだ少年雑誌などというものの存在を知らなかった頃の冬夜の子供遊びにはよく「火渡し」「しりつぎ」をやったものである...
寺田寅彦 「追憶の冬夜」
...帰途風冷にして星冴えわたりしさま冬夜の如し...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...ただ「冬夜の田園詩」に民族的記憶の名残を止めた「キータヤーマ・ヤーケタ」の北山だけが...
中谷宇吉郎 「寅彦の遺跡」
...「冬夜の田園詩」という短い文章のところで...
中谷宇吉郎 「民族的記憶の名残」
...寅彦先生の「冬夜の田園詩」を読んでからもう数年になる...
中谷宇吉郎 「民族的記憶の名残」
...冬夜具をお置きになるというのは一工夫ですけれども...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...緯紗冬夜談経坐...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...乾ききった冬夜(とうや)の梁(うつばり)のように...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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