...彼女は冥土に娘を送り届けたと言った...
...父の冥土の日には、家族でお墓参りをする予定だ...
...冥土の旅に出る前に、未練のあることをきちんと片付けたい...
...彼の死後、冥土に送るためのお金を募金で集めた...
...冥土の存在について、人それぞれ異なる考えを持っている...
...「死んでまでも『今なるぞ』節の英雄と同列したるは歌曲を生命とする緑雨一代の面目に候」とでも冥土から端書(はがき)が来る処だった...
内田魯庵 「斎藤緑雨」
...私も一緒にその冥土の旅に出てやらないとどうしても成仏ができないようです...
小泉八雲 田部隆次訳 「おかめのはなし」
...それよりも早く冥土行が実現しさうですね...
種田山頭火 「其中日記」
...冥土にいつたのだつた! あゝ...
種田山頭火 「其中日記」
...我は冥土におり行かむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...冥土(よみじ)の障りになる...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...冥土(あのよ)から来た幽鬼のように...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...冥土(めいど)の障(さは)りにもならう」平次は妙な年寄り染みたことを言つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...加野さんがゐてくれるといゝわ……」「冥土(めいど)へ呼びに行くか?」「呼びに行つて...
林芙美子 「浮雲」
...おえんまさまの舌は一丈まっかな夕陽煮えるような空気の底哀しみのしみこんだ鼻のかたちその向うに発射する一つのきらめき別に生きようとも思わぬたださらさらと邪魔にならぬような生存おぼつかない冥土(めいど)の細道からあるかなきかのけぶり けぶり推察するようなただよいもなく私の青春は朽ちて灰になる...
林芙美子 「新版 放浪記」
...その音がまるでもしあるなら冥土(めいど)からでも出ただろうといったふうな妙に陰気な響きであるので...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...こっちが叩きのめしてやる約束だから……」冥土(めいど)へ「おい...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...ひとつ身代りを勤めて冥土の話でもしますか」「ほんとうにやってくださいますか」「でも...
久生十蘭 「生霊」
...君子は二人の老人のうしろにお盆を持って控えて、これも吸取るような眼つきで三十郎の顔を見詰めているので、そのうちに三十郎は、自分は松久三十郎なぞではなくて、冥土の便宜で、あの世から三人の肉親を慕ってはるばるこの世へ戻って来た関原弥之助自身なのかも知れないというような不思議な気持になって来た...
久生十蘭 「生霊」
...話に聞く、冥土の朝景色は、こんなふうでもあろうかと思うばかりだった...
久生十蘭 「奥の海」
...助けてちょうだい」冥土からいま着いたというような...
久生十蘭 「雲の小径」
...冥土(めいど)への土産一つふえたり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...この世の利益はもう必要がなくなった今では冥土(めいど)のお手引きに仏をお願いすることにして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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