...「開国始末」で冤(えん)を雪(そそ)がれた井伊直弼(いいなおすけ)の亡霊がお礼心に沼南夫人の孤閨(こけい)の無聊(ぶりょう)を慰めに夜な夜な通うというような擽(くす)ぐったい記事が載っていた...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
... 菅神はうらみ玉はずとも賢徳(けんとく)忠臣の冤謫(ゑんてき)を天のいきどほりて水旱(すゐかん)風雷(ふうらい)の異変(いへん)...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...僕が殺したというのは冤罪(えんざい)です」呉侍御は朱の言葉を信(まこと)にできないので訴えた...
田中貢太郎 「陸判」
...これも殆んど冤罪で...
豊島与志雄 「三木清を憶う」
...冤(むじつ)の罪で牢屋につながれている人を助けに参るのでございます」「人を助けに?」「それ故...
中里介山 「大菩薩峠」
...到るところで恥を曝(さら)しているその雪冤(せつえん)の意味もあるということ...
中里介山 「大菩薩峠」
...志津子さんの冤(えん)をそそぐために...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...冤罪(むじつ)でしょうか」「それも判らない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...許婚の秋月勘三郎の冤(ゑん)を雪(そゝ)いで貰ふことも...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...君の冤罪をすっかり晴らしてくれた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...いくばくならずして冤家直ちに案前(あんぜん)に来り...
南方熊楠 「十二支考」
...それは冤罪(えんざい)だろう...
森鴎外 「あそび」
...この雪冤(せつえん)の文を作った外崎さんが...
森鴎外 「渋江抽斎」
...これぞ余が冤罪(えんざい)を身に負いて...
森鴎外 「舞姫」
...総督はなんであっしをこんな冤罪(むじつ)の罠(わな)に陥(おと)したものでございますかえ」「そりゃあ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...ご子息の冤罪(むじつ)を主張なされても...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...その冤罪(むじつ)を訴え出る道と...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...城主父子の冤罪は解けたが...
和辻哲郎 「鎖国」
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