...それを捜し出し写し出すところに芸術家の使命があると思います...
上村松園 「朝顔日記の深雪と淀君」
...そして鮮(あざ)やかな月の光が写し出す真っ黒な建物の影から影へと...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...しかも人間の可能性の延長であり人間の欲望の夢の中に揺曳(ようえい)するような影像を如実に写し出すというのも一つの芸術ではあるが...
寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
...映画の写し出す視覚的影像の喚起する実感の強度が...
寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
...スターの片方の目だけを同じスクリーンいっぱいに写し出すこともできる...
寺田寅彦 「映画の世界像」
...まるで鏡に写し出すようにハッキリそれがお分かりになったんです?」探偵は云った...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「入院患者」
...氏の内なる美しい幻想を――奇怪な心象風景を――写し出すことは出来ないのである...
中島敦 「鏡花氏の文章」
...それを見た儘(まま)に写し出す...
中島敦 「光と風と夢」
...ぼうっと写し出す御手際(おてぎわ)です...
「木下杢太郎著『唐草表紙』序」
...精細に写し出す事が巧者にかつ迅速(じんそく)にできる事だと信じます...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...白(せりふ)はなるべくその時代の人を写し出すのが主で...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...何等の大勢を写し出すものか...
福沢諭吉 「学者安心論」
...摸写といえることは実相を仮りて虚相を写し出すということなり...
二葉亭四迷 「小説総論」
...悉く写し出すことを欲せざる所以である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...此に写し出すことゝする...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...然も其実歴せし状況を見るがまゝに写し出すの伎倆に至つては日本詩人中彼を推して第一となさゞるを得ず...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...厚薄まで一々残る方なく写し出すのであります...
夢野久作 「鼻の表現」
...その誠意の充実の程度迄も一々細やかに写し出すものでありますが...
夢野久作 「鼻の表現」
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