...冗談だと初め私は受取った...
梅崎春生 「狂い凧」
...怖いからだわ」倭文子は冗談らしく笑って見せたが...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...それ以上は冗談にしてしまって...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...これからは、何でもこの調子で、軽く夫に甘えて、冗談を言い、ごまかしだって何だってかまわない、正しい態度で無くったってかまわない、そんな、道徳なんてどうだっていい、ただ少しでも、しばらくでも、気持の楽な生き方をしたい、一時間でも二時間でもたのしかったらそれでいいのだ、という考えに変って、夫をつねったりして、家の中に高い笑い声もしばしば起るようになった矢先、或(あ)る朝だしぬけに夫は、温泉に行きたいと言い出しました...
太宰治 「おさん」
...「帰っても、いいですか?」ばか、冗談だよ、からかってみたのさ、東京は、こんなにこわいところだから、早く国へ帰って親爺に安心させなさい、と私は大笑いして言うべきところだったかも知れぬが、もともと座興ではじめた仕事ではなかった...
太宰治 「座興に非ず」
...冗漫な嫌ひが出て来て...
田山録弥 「小説新論」
...御冗談でしょう」少しあわてた弁次郎に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「冗談じゃありませんよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...今度は私が死ぬる番ではないかと冗談を云ひたかつたけれども...
林芙美子 「秋果」
...「冗談おっしゃい...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...「冗談ぢやない...
牧野信一 「熱海へ」
...若々しい冗談を飛し合つて...
牧野信一 「女に臆病な男」
...いやですよ師匠冗談なすっちゃ」怒りもやれず小圓太はいった...
正岡容 「小説 圓朝」
...冗談(じょうだん)のように...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...冗談を云われたり...
山本周五郎 「青べか物語」
...「どうしようかしら」とおよねは云った、「あなたは女ぐせが悪いという話だし、まだ気ごころもよくわかっていないんですもの、酔ったあとが心配だわね」「気ごころが知れないって、冗談じゃない、それはこっちの云うことだぜ」源次郎は手酌で飲んだ、「初めて逢ったのが森田座の夏芝居だろう」「秋ですよ、七月だもの、それも、――女のあたしからさそいかけるようになすったのよ、憎らしいと云うよりもこわい方だわ」「冗談じゃない、そいつはとんだ濡衣だ」と源次郎は云った、「私はおよねさんが桟敷にいるのも知らなかったよ、あのときは、そうさ、まえの晩から友達と飲み続けで」「芸妓衆もいたでしょ」「友達のいろさ」「お友達のいい人があなたにしなだれかかるんですか」およねはまた庭のほうへ眼をやったが、すぐ男を見返ってにらんだ、「あんな見物人のたくさんいる桟敷で、御簾(みす)もおろさずおおっぴらでいちゃいちゃしながら、あたしにまで罪な眼つきをなさるんだもの、本当にこわい方よ、あなたは」「そいつはまったくの濡衣だ、女中に呼ばれて茶屋の座敷へゆくまで、私はおよねさんを見た覚えもないよ、だいいち」と云って彼はまた手酌で飲んだ、「――だいいち、私をこわい男だと思ったのなら、茶屋の座敷へ呼び出すことはないじゃないか」「憎らしい方ね」およねは溶けるような媚(こび)のある眼で男を見た、「世間を知っているひとならしらないけれど、あたしのように世間もよく知らず、男の方のことなんかなおさら知らない者は、あなたのようなそぶりや、あんな眼つきをされれば、もう自分で自分をどうしようもなくなってしまいますよ」「覚えがあるんだね」「初めてだからのぼせあがってしまったんじゃありませんか、覚えがあればこんな悪性(あくしょう)な方になんか惚(ほ)れるもんですか」「そらその調子だ」と源次郎が云った、「その眼もとや身のこなし、言葉の云いまわしまで沢田屋そっくりだし、沢田屋よりいろけたっぷりだ、およねさんはよっぽど島村東蔵がひいきか、さもなければいろごとで磨きあげたんだろう」「ええ、あたし沢田屋は好きよ」「そらまた変った」源次郎は燗徳利を取りあげたまま、感嘆したような眼でおよねを見まもった、「そこがどうもおかしい、世間知らずのうぶなお嬢さんにみえるかと思うと、いろごとの手くだを知り尽した人のようにみえ、またひらりとお嬢さんらしくなってしまう、初めて逢ってからもう百幾十日になるし、こうして二人きりで出会うのも七たびか八たびになるだろう、それでも私にはおよねさんという人がわからない」およねは微笑しながら首をかしげた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...戯(たわむ)れにいったか」「だれが、冗談など、いうものか」「父を斬る? ……それが本気ならおまえは人間の子ではない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...あそこに寝るまで手に何も持っていなかったですね……匕首(あいくち)が落ちていたんじゃないかな』『冗談でしょう...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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