...その思想と伎倆(ぎりょう)の最も円熟した時...   
有島武郎  「二つの道」 
...円熟した晩年の釈尊...   
高神覚昇  「般若心経講義」 
...彼の文学上の仕事は欧洲の過去について円熟した想像力に富む共鳴に非常にひたされていた...   
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」 
...円熟した大作家にふさわしい手腕で鮮かに創造されている...   
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」 
...プラトン(†374 v. Chr.)の円熟した晩年の作『ティマイオス』(Timaios)に於て結局撤回され...   
戸坂潤  「現代唯物論講話」 
...されど此(かく)の如く死したる典型の中(うち)歌麿はその技術の最も円熟したる時代にありては全く不可思議なる技能を以て能(よ)く個人の面貌の異なる特徴を描出(えがきいだ)し見るものをしてしばしばかの動(うごか)すべからざる典型の如何(いかん)を忘却せしむる事あり...   
永井荷風  「江戸芸術論」 
...モーツァルトの晩年の円熟した境地を知るに充分だが...   
野村胡堂  「楽聖物語」 
...これほど円熟した技巧と...   
野村胡堂  「楽聖物語」 
...六――充分に円熟した肉体と知恵の持主らしく...   
野村胡堂  「銭形平次捕物控」 
...円熟した後年の風が既に見えてゐる...   
平野萬里  「晶子鑑賞」 
...この歌の如きは勿論近年の円熟した高雅な調べから見れば大したものではないが晶子さん以前には誰も示し得なかつた「張り」を示してゐる...   
平野萬里  「晶子鑑賞」 
...円熟しためんみつな技法によって...   
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」 
...モンテーニュはアルセストの円熟した姿である...   
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」 
...それが円熟したのはおよそこの二百年このかたであろう...   
柳宗悦  「工藝の道」 
...ムネ・シユリイ以外に円熟した老優としては如何(いか)にも此(この)人を推さざるを得ないと感服した...   
與謝野寛、與謝野晶子  「巴里より」 
...グプタ朝の円熟した芸術が...   
和辻哲郎  「古寺巡礼」 
...円熟した紳士であった...   
和辻哲郎  「漱石の人物」 
...円熟した紳士であったと説明しても...   
和辻哲郎  「漱石の人物」 
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