...何事も、内輪に、控目にと云ふ事は一面に必要な事ですが、目のあたり馬鹿らしい侮辱を受けたり、迷惑を感じたりした場合にまでもぢつとそれを我慢してゐると云ふ必要は少しもないと思ひます...
伊藤野枝 「内気な娘とお転婆娘」
...そのよわい肉体が彼女の心持を内輪に/\と抑へてゐたのは...
伊藤野枝 「背負ひ切れぬ重荷」
...樹齢はごく内輪に見積っても...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...常に製品を内輪に見積って...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...このくらいの内輪にしていてさえ...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...去る昭和六年の七回忌には案内状などもずっと内輪にしたのだけれども...
谷崎潤一郎 「細雪」
...……だが勿論レントフスキイみたいなへまはやらないぞ……ただ内輪に始めるんだ……小規模にな...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「マリ・デル」
...内輪に見ても一杯一杯であり...
徳田秋声 「縮図」
...それも内輪にしただけ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...祝言は極(ご)く極く内輪に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その蓄財――どう内輪に見ても...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その蓄財(ちくざい)――どう内輪に見ても...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...内輪に歩いていたことに気が付かなかったのは大笑いさ――何? 俺が井戸へ落ちなかったわけか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...うるさ過ぎた樣子です」お品は内輪に説明してをりますが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...内輪にひとつ会議をする必要があると思うんですがねえ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...新しい機械の力はかなり内輪に見積ってあるもんだからね...
夢野久作 「焦点を合せる」
...――そして、信玄の死は、うごかぬ事実とのことでした」「……やはり……そうか」「細かくは申しあげませんが、甲府の内輪には、さあらぬ表面のかげに、歴然たる憂色がうかがわれる由です...
吉川英治 「新書太閤記」
...かれらの内輪にはいって...
吉川英治 「梅里先生行状記」
便利!手書き漢字入力検索