...さういふ事から自己を内に閉ぢこめてしまつたのも精神の内攻的傾向を助長したかも知れない...
高村光太郎 「智恵子抄」
...そういう事から自己を内に閉じこめてしまったのも精神の内攻的傾向を助長したかも知れない...
高村光太郎 「智恵子の半生」
...内攻していた酔いが発して...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...内攻(ないこう)したいらだちの状態でいる母は...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...争闘はいつも内攻的で...
徳田秋声 「仮装人物」
...東桂さんは腫物を内攻させないために毎日まつ黒な煉薬と烏犀角(うさいかく)をのませた...
中勘助 「銀の匙」
...うぢ/\と、内攻し、くすぶり、我と我が身を噛み、いぢけ果て、それで猶、うすつぺらな犬儒主義(シニシズム)だけは殘してゐる...
中島敦 「かめれおん日記」
...ただその考えが陰気で内攻的で...
中谷宇吉郎 「抗議する義務」
...ふだんに内攻してゐる性の欲求を...
萩原朔太郎 「夢」
...お前のその骨に内攻した梅毒がそれ以上進行しないってことになれば...
葉山嘉樹 「牢獄の半日」
...内攻したまま、あっちこっちへひろがりながら、調理場の屋根の対束(むかいづか)まで燃えて行った……というようなことだったらしいのですね...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...同時にいかに内攻的な人間の人間に対する掠取の甚しかったかを物語っているのである...
槇村浩 「華厳経と法華経」
...疲れが内攻してしまったというのでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そのために苦労が内にこもってしまって――つまり内攻して...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...内攻するように奥深く潜んで...
森鴎外 「雁」
...如何(どげ)な重い痳疹でも内攻(おいこみ)も何もせずに...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...内攻性はかえって逞しかったんじゃないですかね...
吉川英治 「小説のタネ」
...ひた押しに内攻して仕舞って...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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