...さういふ事から自己を内に閉ぢこめてしまつたのも精神の内攻的傾向を助長したかも知れない...
高村光太郎 「智恵子抄」
...内出血みたいに極度に不快に内攻して...
太宰治 「人間失格」
...内攻(ないこう)したいらだちの状態でいる母は...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...それがじめじめと内攻して...
豊島与志雄 「失われた半身」
...内攻するばかりでした...
豊島与志雄 「死因の疑問」
...東桂さんは腫物を内攻させないために毎日まつ黒な煉薬と烏犀角(うさいかく)をのませた...
中勘助 「銀の匙」
...母に対する私の愛もいわば内攻して...
中勘助 「母の死」
...道庵先生の自己感激が著(いちじる)しく内攻して来たと見ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...陰鬱な女学校時代の内攻癖がすっかり解放されて...
原民喜 「滑走」
...とかく内攻して鬱ぐ一方のおめでたい意気地なし...
原民喜 「針」
...それがひどく内攻して...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...発しこじれて内攻して胸中に磅(ほうはく)鬱積する...
二葉亭四迷 「浮雲」
...しかし――と彼の心はその時急に自分自身に向つて鋭く内攻し始めた...
北條民雄 「青い焔」
...内攻的な家父長的奴隷制に基き...
槇村浩 「華厳経と法華経」
...同時にいかに内攻的な人間の人間に対する掠取の甚しかったかを物語っているのである...
槇村浩 「華厳経と法華経」
...疲れが内攻してしまったというのでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...由来(ゆらい)、洛内攻めには、いつも近江路と大津の中間、瀬田川の瀬田ノ大橋、また宇治川が、攻守決戦の境になる...
吉川英治 「私本太平記」
...内攻性はかえって逞しかったんじゃないですかね...
吉川英治 「小説のタネ」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??