...さういふ事から自己を内に閉ぢこめてしまつたのも精神の内攻的傾向を助長したかも知れない...
高村光太郎 「智恵子抄」
...内出血みたいに極度に不快に内攻して...
太宰治 「人間失格」
...酔ウハ酔ウガ、ソノ酔イ方ガ陰性デ、外ニ発セズ、内攻シ、イツマデモジット怺エテイルノデ、人ニハ分ラナイガ多イ...
谷崎潤一郎 「鍵」
...じーッと内攻させているたちの人は...
谷崎潤一郎 「細雪」
...内攻してゐたものが...
田山録弥 「私と外国文学」
...それがじめじめと内攻して...
豊島与志雄 「失われた半身」
...道庵先生の自己感激が著(いちじる)しく内攻して来たと見ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...うぢ/\と、内攻し、くすぶり、我と我が身を噛み、いぢけ果て、それで猶、うすつぺらな犬儒主義(シニシズム)だけは殘してゐる...
中島敦 「かめれおん日記」
...内攻的な打算家などもあって...
中谷宇吉郎 「寺田先生の追憶」
...内攻する心理を解きほぐそうとした...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...それが途徹もなく内攻してしまつたんだな...
牧野信一 「女に臆病な男」
...内攻的な家父長的奴隷制に基き...
槇村浩 「華厳経と法華経」
...同時にいかに内攻的な人間の人間に対する掠取の甚しかったかを物語っているのである...
槇村浩 「華厳経と法華経」
...内攻するように奥深く潜んで...
森鴎外 「雁」
...これをおし隠すと内攻する...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...如何(どげ)な重い痳疹でも内攻(おいこみ)も何もせずに...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...由来(ゆらい)、洛内攻めには、いつも近江路と大津の中間、瀬田川の瀬田ノ大橋、また宇治川が、攻守決戦の境になる...
吉川英治 「私本太平記」
...内攻性はかえって逞しかったんじゃないですかね...
吉川英治 「小説のタネ」
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