...彼の言葉の内実を理解した...
...内実のない話は聞いているうちに飽きてしまう...
...時間をかけて研究すれば、内実が分かるようになる...
...彼女の表面的な笑顔とは裏腹に、内実は悲しみに満ちていた...
...政治家の内実を知りたいと思って、彼の本を読んでみた...
...内実(ないじつ)は弱(よわ)いくせに...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...内実はそれよりも...
生田長江 「ニイチエ雑観」
...内実はやはりいろいろな過失が行われている...
大隈重信 「現代の婦人に告ぐ」
...私は、こんな吹出物して、心まで鬼になってしまっているのだな、と実状が薄ぼんやり判って来て、私が今まで、おたふく、おたふくと言って、すべてに自信が無い態(てい)を装っていたが、けれども、やはり自分の皮膚だけを、それだけは、こっそり、いとおしみ、それが唯一のプライドだったのだということを、いま知らされ、私の自負していた謙譲だの、つつましさだの、忍従だのも、案外あてにならない贋物(にせもの)で、内実は私も知覚、感触の一喜一憂だけで、めくらのように生きていたあわれな女だったのだと気附いて、知覚、感触が、どんなに鋭敏だっても、それは動物的なものなのだ、ちっとも叡智(えいち)と関係ない...
太宰治 「皮膚と心」
...内実の昨夕(ゆうべ)を見たら...
夏目漱石 「虞美人草」
...内実においてそれ相当の特性があって他の職業と区別されているのかも知れない...
夏目漱石 「創作家の態度」
...内実は我意の強い狭量な気質で...
久生十蘭 「鈴木主水」
...ああ見えても内実はたいしたものではないなどと軽くいっているけれども...
久生十蘭 「復活祭」
...おぬしらは、父達が南部の産物を長崎へ持って行って商法の手違いをやらかし、その申訳に腹を切って死んだと聞かされていたのだろうが、それは表面のことで、内実には、こんな事情があったのだ...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...一面、洒脱で、理財にも長(た)け、落合にある病院などもうまくやり、理知と世才に事欠くように見えなかったが、内実は、悪念のさかんな、妬忌(とき)と復讐の念の強い、妙に削(そ)げた陰鬱な性情らしく、新聞社へ出かけて行って安部の讒訴をしたり、なんとかいう婦人雑誌に、「自殺した妻を想う」という公開状めいたものを寄稿し、安部が石黒の細君を誘惑したとしかとれないようないいまわしをするので、世間では、なにも知らずに安部を悪くいうようになった...
久生十蘭 「予言」
...内実の医者坊主が半髪になって刀を挟(さ)して威張(いば)るのを嬉しがって居る...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...内実は感傷家でしかないことが多い...
三木清 「人生論ノート」
...人間の内実(なかみ)をいじって居た髭むじゃな医者の顔...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...しかしその内実はドンナものかと考えてみますと...
夢野久作 「少女地獄」
...鼻だけはいつも顔の真中でこれを裏切って「怪(け)しからん奴だ」という感じを相手に与えるもの……又貧相な鼻の人は如何に脂切った景気のいい人相をしていても内実はいつもピイピイ風車と他人に見られるものと思い諦めている人がもしあったとしたら...
夢野久作 「鼻の表現」
...それはあくまで自分の方の内実を一応確かめておいたまでのことだった...
横光利一 「旅愁」
...威令には伏するが、内実の腐敗は、かえって、被(かぶ)る殻(から)を強くさえしている...
吉川英治 「大岡越前」
...そしてこういう法令で治めているが、内実は、どうだとか、こうだとか――までをいう...
吉川英治 「新書太閤記」
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