...僕の彼等を忘れたのは必ずしも僕に内在する抒情詩(ぢよじやうし)的素質の足(た)りない為ではない...
芥川龍之介 「鷺と鴛鴦」
...人はその累積の中に埋もれてその生活そのものに内在する非目前的の一面を忘却する...
高村光太郎 「美の影響力」
...自己に内在する美意識の活動...
高村光太郎 「美の影響力」
...それを民族生活に内在するものと見て...
津田左右吉 「日本精神について」
...言ひ換へるとこれらの能力がそのうちに内在する思惟的實體なしには理解せられることができない...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...また神に依存する限りにおいての作用のうちに内在するのでもない...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...律動は本来時間的のものであって時間的に週期的な現象がわれわれ人間に生理的および心理的に内在する律動感に共鳴する現象である...
寺田寅彦 「映画芸術」
...当時の十九世紀の社会状態に内在する不正義と対決するとき...
豊島与志雄 「死刑囚最後の日解説」
...拍子の内奥によき耳だけが味到せんとする呼吸が内在する...
中井正一 「リズムの構造」
...我我自身の心の中に内在する節奏(リズム)...
萩原朔太郎 「青猫」
...或は主體自らに内在する本然の力を頼みとし...
波多野精一 「時と永遠」
...これは文学そのものに内在する問題であらうか? そして或る作品が大衆性を有するといふこと自体が...
平林初之輔 「商品としての近代小説」
...形を作るといふ生命に本質的な作用は生命に内在する超越的傾向を示してゐる...
三木清 「人生論ノート」
...かえってもともと本願のうちに内在するのである...
三木清 「親鸞」
...且つ範疇そのものに内在するとせられる矛盾は如何にしてあり得るかといふことである...
三木清 「歴史哲學」
...ローレンツは彼の所謂「三世代の法則」を「一の人間的自然に内在する原理」と呼んでゐる...
三木清 「歴史哲學」
...「人間的本質はなんら個々の個人に内在するところの抽象體ではない...
三木清 「歴史哲學」
...恋に内在するこの独占の要求はいかんともし難い...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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