...人はその累積の中に埋もれてその生活そのものに内在する非目前的の一面を忘却する...
高村光太郎 「美の影響力」
...祖国の女性に内在する古き伝統の生ける実例をまざまざと提示されたのであった...
辰野隆 「感傷主義」
...そしてこの自由意志の正しくない使用のうちに誤謬の形相を構成するところのかの缺存が内在するのである...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...それのうちに直接に内在する基体(subjectum)...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...六 思惟がそれに直接に内在する実体は精神(mens)と呼ばれる...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...前者は与えられた一つのものに内在する有機的構造を分析展開して見せるに対して...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...青と赤とが夫々の知覚に内在する原理に基いて区別されるのであるにも拘らず...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...そうではなくして世界の内に内在する存在である...
戸坂潤 「科学方法論」
...之が生産諸関係に内在する物質的矛盾なのである...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...拍子の内奥によき耳だけが味到せんとする呼吸が内在する...
中井正一 「リズムの構造」
...それは単に拍子をもってしては解きがたきものが内在する...
中井正一 「リズムの構造」
...この世に内在する永遠は屈折しながらもなほこの世を照す光として體驗の範圍内に存し...
波多野精一 「時と永遠」
...これは文学そのものに内在する問題であらうか? そして或る作品が大衆性を有するといふこと自体が...
平林初之輔 「商品としての近代小説」
...形を作るといふ生命に本質的な作用は生命に内在する超越的傾向を示してゐる...
三木清 「人生論ノート」
...形を作るという生命に本質的な作用は生命に内在する超越的傾向を示している...
三木清 「人生論ノート」
...一の範疇が自己自身に内在する矛盾に追ひ立てられて他の範疇へ移行する過程である...
三木清 「歴史哲學」
...「人間的本質はなんら個々の個人に内在するところの抽象體ではない...
三木清 「歴史哲學」
...恋に内在するこの独占の要求はいかんともし難い...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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