...十分に解(げ)し兼ねるが...
芥川龍之介 「邪宗門」
...成程彼等には尊徳のやうに下男をも兼ねる少年は都合の好い息子に違ひない...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...医師にも分り兼ねるものなり...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...毎日経済の平均のとれるレストランに対抗出来兼ねるのであります...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...じつを申せばあまりと見兼ねる振舞いが多いからなんでございますよ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...妻子五人が食べ兼ねるでのう...
直木三十五 「大岡越前の独立」
...もともと二人でする事を一人で兼ねるむりな芸だからしまいには「偉大なる暗闇」も講義の筆記も双方(そうほう)ともに関係がわからなくなった...
夏目漱石 「三四郎」
...四年越しの謎を解き兼ねる樣子です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...玄關にも通し兼ねるのでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鼻の先にうごめくものの見当も付き兼ねる有様...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何處へいらつしやるんです?」お品はまだあきらめ兼ねる樣子でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...まだ呑込み兼ねるものばかりです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...講義筆記であるからその講義を聴聞した本人でなければ何分にも分り兼ねる...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...喰(く)い止め兼ねる主君は...
本庄陸男 「石狩川」
...譬(たと)えば蒸汽機関を運転するに蛋白質が石炭ともなりまた自ら器械の修繕をも兼ねる如(ごと)し...
村井弦斎 「食道楽」
...ちと申し兼ねる大事です...
吉川英治 「親鸞」
...もし今その決心がつき兼ねるならば...
和辻哲郎 「鎖国」
...人の気を兼ねるということをしない人でも...
和辻哲郎 「藤村の個性」
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