...陸相ファルケンハインが参謀総長を兼ねる事になった...
石原莞爾 「戦争史大観」
...主婦が女中の役をも兼ねるのである...
豊島与志雄 「新妻の手記」
...まことに申し兼ねるが無心がある……」廊下で立ちながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...直ぐさまお伺い致した次第でございます」「名古屋へは何ぞ御用でおいでになりましたか」「はい……実は申し上げ兼ねるのでござるが...
中里介山 「大菩薩峠」
...袷(あわせ)一枚ではとても凌(しの)ぎ兼ねるほどの山の中だ...
夏目漱石 「坑夫」
...平次は見兼ねる樣子で顏を反けました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次は見兼ねる様子で顔を反(そむ)けました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...四年越しの謎を解き兼ねる樣子です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「後悔するやうなことがあるかも知れないが――仕方があるまいな」平次は諦らめ兼ねる樣子ですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...金のことと女のことは相談に渡り兼ねるが――」「バカッ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...さすがに明らさまには言ひ兼ねるのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...我我は一人にして詩人と音樂の作曲家とを兼ねることができない...
萩原朔太郎 「青猫」
...7 「拍子を合せる」という意味と「時間を守る」という意味とを兼ねる...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「鐘塔の悪魔」
...して見ると能役者が二芸三芸兼ねる位の事は訳もない事といはねばならぬ...
正岡子規 「病牀六尺」
...譬(たと)えば蒸汽機関を運転するに蛋白質が石炭ともなりまた自ら器械の修繕をも兼ねる如(ごと)し...
村井弦斎 「食道楽」
...権大納言(ごんだいなごん)も兼ねる辞令を得た...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...いややはりその儘にしておくんだと自分でもわかり兼ねるやうに...
室生犀星 「笛と太鼓」
...肉眼にては分り兼ねる理想の中(うち)に住する人となれり...
山路愛山 「唯心的、凡神的傾向に就て(承前)」
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