...埋葬夫とを兼ぬる有様であった...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...保守と事大とを兼ぬる美術家は必ず之に附和するであらう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...生別死別を兼ぬる譯では無いでせう...
石川啄木 「雲は天才である」
...名刺一枚御荷担は申兼ぬる...
泉鏡花 「婦系図」
...米国の寺院は説教場のほかに待合所を兼ぬるものなり...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...リットンやユーゴーらの操觚者と政治家とを一身に兼ぬる文明的典型を学ぶようになったからだ...
内田魯庵 「四十年前」
...腹の蟲がまだ納まり兼ぬるやう也...
大町桂月 「春の郊外」
...一人にしてその二を兼ぬる人ははなはだまれである...
寺田寅彦 「知と疑い」
...勇しき戰士ひとりに兼ぬる者...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...彼の友勝海舟彼を評して曰く、「先生博学多識、文武を兼ぬ、末技小芸といえども、通暁(つうぎょう)せざるなし...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...いつ帰るとお請合いを致し兼ぬるが...
中里介山 「大菩薩峠」
...上戸下戸(じょうごげこ)を兼ぬる人は決して少なくない...
新渡戸稲造 「自警録」
...五歳で備中権介を兼ぬることになったが...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...立会のことと両様を兼ぬるなり...
福沢諭吉 「京都学校の記」
...町用を弁ずるの傍に生徒の世話をも兼ぬるゆえ...
福沢諭吉 「京都学校の記」
...しかれども兼ぬるに高節をもってする人は決して獲易(えやす)くはない...
穂積陳重 「法窓夜話」
...此年将軍家斉軍職に在りて太政大臣を兼ぬ...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...戸じまりも充分に出來兼ぬるほど荒れ古びた家で...
若山牧水 「樹木とその葉」
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