...番傘を道具に使った...
泉鏡花 「遺稿」
...その男は田舎の百姓の農具に用ひてゐる金物をつくる鍛冶屋の向ふ槌を振るより他に芸のない...
伊藤野枝 「火つけ彦七」
...そいで綿貫にはこないこないの噂あるのん幸いにこないな人道具に使(つこ)てる...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...思惟の道具に外ならない...
戸坂潤 「範疇の発生学」
...生活逃避の娯楽器具に過ぎない...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...絹紬(けんちゅう)の夜具に包まれて...
中里介山 「大菩薩峠」
...職業が細かくなりまた忙がしくなる結果我々が不具になるが...
夏目漱石 「道楽と職業」
...床にも家具にも血が飛散してゐた...
南部修太郎 「死の接吻」
...捕物帳の道具にならない...
野村胡堂 「胡堂百話」
...生れて初めての絹夜具に包まれて寝(やす)みました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...心の弱つて居る峰右衞門を脅かす道具にしただけの事だらう」「浪人の斬(き)り合ひは」「皆んな宗之助のお道の細工だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あの子はずっと部屋の家具に慣れ親しんできたのだから...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...神經を繪具にして描いた畫であつた...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...万一の場合を慮つて剣術道具に身を固めて竹刀をひつさげて忍び込むのを常例としてゐた...
牧野信一 「南風譜」
...すべての人類をたちまち醜い不具にして...
宮本百合子 「権力の悲劇」
...別々の夜具に寝ていた老夫婦は...
夢野久作 「巡査辞職」
...この身は恰好(かっこう)な具に使われたらしい...
吉川英治 「私本太平記」
...政策の具にしたがるのが...
吉川英治 「源頼朝」
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